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楕円モジュラー関数

Klein の楕円モジュラー関数

日:楕円モジュラー関数モジュラー関数
英:Modular function,仏:Fonction modulaire,独:Modulfunktion
日:Kleinのj-不変量クラインの絶対不変量
英:Klein's j-invariant,仏:j-invariant,独:j-funktion

 楕円モジュラー関数は、保型関数の特別な場合であるが、分量の理由から、当サイトではこの頁で前者を扱い、後者のうち前者に含まれない例を次頁に後回しする。すなわち2頁で一体とする。
 しかし、説明文はどちらか一方の頁に両者をまとめて記述することがある (次の概要文など)。

【始めに:保型関数および楕円モジュラー関数の概要】
 保型関数は、いくつかの意味で楕円関数の拡張である。例えば、楕円関数は、二つの平行移動 (つまり離散的な特定の一次変換) の合成に対して不変な有理型関数で、その基本領域となる平行四辺形は、Euclid 幾何的な (通常の) 距離が定められた複素平面全体を一重に覆う。一方、保型関数は、特定の一次分数変換の合成に対して不変な有理型関数で、その基本領域となる円弧多角形は、非 Euclid 幾何的な距離が定められた複素平面の全体または部分領域を一重に覆う。
 ところが歴史的には、楕円関数の第2変数 (母数=モジュラス) を、逆に二つの周期の比τ=ω1/ω2(モジュライ:Moduli) を変数とする関数と見ることで、最初の保型関数の例となる 「モジュラー関数」 が発見された。(そのため "楕円" を冠して、楕円モジュラー関数と呼ぶことがある ― 当サイトはこれに従う。)
 保型関数は、群論,数論等で重要な関数である。代数多様体に関連した数論,類体論を始めとする代数的整数論等では、本質的な役割を担うとともに、ゼータ関数との神秘的な絡み合いも垣間見せる。一方、散在型有限単純群と保型関数との関係からは頂点作用素代数が派生し、これが1980年代中盤に、場の量子論,超弦理論,統計力学へ保型関数が応用されるという驚くべき邂逅をもたらすことになる。
 特に楕円モジュラー関数は、それらの応用分野で出現する保型関数のほとんど (あるいは全て) を占めるので、とりわけ重要視されている。

【予備知識:上半平面・一次分数変換 etc.…】
 前にも触れたとおり、一般に保型関数の定義域は、複素平面全体になるか、様々な形状の (円または複数の円弧で囲まれた) 部分領域になるが、楕円モジュラー関数や応用上重要な保型関数の多くは、定義域として上半平面H={τ∈C|Im(τ)>0}を選ぶことができる (それは、中心が+i∞、半径が∞となる特別な円である)※1。ここで説明する予備知識も、特に断らない限り上半平面を前提とする。
 加えて、上半平面Hには (双曲的) 非 Euclid 幾何の "距離" が定められているとする。具体的には、任意の二点τ1, τ2∈Hの間の距離 (=測地線の長さ) dが、「双曲的距離」
  • 双曲的距離
  • 測地線の図
 図:上半平面H上の測地線。背景模様の円弧三角形の辺は、全て双曲的距離が等しい!。

で与えられるとする。Re(τ1)≠Re(τ2)ならば測地線は全て円弧となるが、非 Euclid 幾何的に見れば全て "直線" である。このとき、測地線を周上に含む円 (測地線円) は中心が必ず実軸上になる (Re(τ1)=Re(τ2)のときの中心は、実軸上の無限遠にあると考える)。上半平面Hの無限遠点は、Im(τ)=∞および実軸Im(τ)=0になるが、通常それらは上半平面Hに含めない。ただし、保型関数が無限遠点上にある孤立点 (後述の放物型固定点) で定義されるときは、その孤立点を上半平面Hに含める場合もある (コンパクト Riemann 面を構成する場合など)。
 上半平面Hの測地線円を他の測地線円に移す変換は、特殊線形群の離散部分群
  • 特殊線形群の離散部分群
が、上半平面Hに作用した一次分数変換 (= Moebius 変換)
一次分数変換
で表わされる※2。この一次分数変換は、直径を実軸と共有する二つの相異なる円の一方を他方に変換し、かつ実軸を実軸に変換する。変換円どうしが作る位置の変わらない交点 (固定点) の数は0個, 1個, 2個の場合に限られ、一次分数変換は順に 「双曲型」, 「放物型」, 「楕円型」 に分類される。それは、行列のトレース (=跡) の絶対値による分類
  • 一次分数変換の分類
  • 一次分数変換の分類図

に対応する。(他に 「斜航型」 があるが、SL(2, R)では現れないので省略する。)
 変数τが上記の一次分数変換を受けても不変、つまり
保型関数 f
となる上半平面H上の有理型関数fを 「保型関数」 という。fの基本領域は円弧多角形となり、各辺に対する鏡映を一次分数変換で繰り返して得られる "合同" な円弧多角形達で上半平面Hは一重に覆われる。
 一方、保型因子を除いて不変、具体的には
保型形式 f(k)
となる上半平面H上の超越整関数f[k]を 「保型形式」 という。ここにkは、重み (または重さ),ウェイト (Weight) と呼ばれる定数である (kは正の実数、特に4以上の偶数とすることが多い)。不変となる一次分数変換・重みは共通であるが、互いに異なる二つの保型形式で商を作ると、一つの保型関数が得られる。
 上半平面Hを定義域とする保型関数・保型形式が満たす一次分数変換には、双曲型は含まれない。一方、放物型が含まれるならば、保型関数は放物型固定点で一般に極のように振る舞い、その近傍で有理型となるが、保型形式は全ての放物型固定点で有界値を取る (保型形式が無限大になるのは、固定点ではない無限遠点のときである)。特に、全ての放物型固定点で値0を取る ― その固定点を中心に虚変数の指数関数が代入された冪級数 (Fourier 級数) に展開したとき、0次の項の係数が0になる ― 保型形式が存在する。これは 「尖点形式」 と呼ばれ、楕円曲線に附随したゼータ関数と密接に関係する等、種々の理由から非常に大切な関数とされる。
 楕円モジュラー関数,楕円モジュラー形式とは、特殊線形群の離散部分群が 「モジュラー群」Γ=SL(2, Z)になった、特別な保型関数,保型形式のことである。それらの関数が不変となる一次分数変換には放物型が必ず含まれるので、その固定点を無限遠点Im(τ)=∞に移せば、実数方向の周期性を持つように定義できる。また、楕円モジュラー形式の一群には尖点形式が含まれる。

【Klein の楕円モジュラー関数】
 楕円モジュラー関数のうち、最も重要かつ基礎的な関数は、「Klein の楕円モジュラー関数」J(τ)である (Klein のj- 不変量、または絶対不変量ともいう)。これは、Weierstrass の楕円関数によって一意化される楕円曲線
楕円曲線:Weierstrass楕円関数の一意化
判別式Δ(τ)とそれに重みがつり合う不変量との商 (二つの楕円モジュラー形式の商)、または楕円テータ関数の 「零値」 を用いた表示
  • Kleinの楕円モジュラー関数の定義
によって定義される。(注意:この頁では以降も、特に断らない場合はq=exp(πiτ)とする。)
 Klein の楕円モジュラー関数は、モジュラー群が作用する一次分数変換に対して不変、つまり
  • Kleinの楕円モジュラー関数の不変性
を満たす。特に、その一次分数変換の生成元となる変換に対しては、
  • Kleinの楕円モジュラー関数の周期性および保型性
  • Klein楕円モジュラー関数の保型性
 図:一次分数変換の合成と、上半平面Hを覆うJ(τ)の基本領域との対応

となる (周期性および保型性)。保型関数は一般に上半平面H上の有理型関数となるが、Klein の楕円モジュラー関数は上半平面H上の超越整関数となるよう、定義式の形が選ばれている※3。
 Klein の楕円モジュラー関数は、基本領域となる円弧四角形の半領域 (上図の濃い青色の領域) に附随する頂点と尖点での値が、
  • Kleinの楕円モジュラー関数の特殊値
となる。変数τが虚二次体の代数的数であるとき、J(τ)の値は代数的整数になる※4。この事実は、虚数乗法論と密接な関係があり、またそれゆえに類体論にも関係する。
 Klein の楕円モジュラー関数は周期関数であるので、Fourier 級数 (q=exp(πiτ)の Laurent 級数)
  • Kleinの楕円モジュラー関数のFourier級数展開式
に展開される※5。整係数c(n)は常に正数で、合同関係式
  • Fourier係数c(n)が満たす合同関係式
を満たす。さらに、26種類しかない散在型有限単純群のうち、位数 (群を構成する元の個数) が最大の
  • モンスター群の位数
となる 「モンスター群」モンスター群Mの、既約表現の次数
  • モンスター群の既約表現の次数
を用いて、全てのc(n)を (極力d[0]=1の加算を少なくして) 表わすことができる。具体的には、
  • Monstrous Moonshine
となる。この対応現象は 「モンストラス・ムーンシャイン (Monstrous Moonshine)」 と呼ばれている※6。
 Klein の楕円モジュラー関数は、倍数公式
  • Kleinの楕円モジュラー関数の倍数公式
を満たす。一般に、J(τ), J(2τ), ... , J(nτ) (n∈N>0)は、(n+1)次の代数方程式で結ばれる。
 Klein の楕円モジュラー関数は、代数的な3階の非線形微分方程式
  • Kleinの楕円モジュラー関数が満たす非線形微分方程式
を満たす。
 Klein の楕円モジュラー関数の逆関数は、具体的に超幾何関数を用いて、
  • Kleinの楕円モジュラー関数の逆関数
と表わせる。
 周期がΩ=2mω1+2nω2並びにΩ'=2mω1'+2nω2'である二つの楕円関数が成す楕円関数体E, E'が、互いに同型 (写像φ:E→E'が環準同型かつ全単射) となるための必要十分条件は、
  • 楕円関数体の同型条件
が成立することである。
 ここでは併せて、sqrt(J(τ)-1)を解析接続によって1価関数にしたhJ(τ)も独自に定義する。具体的には、
  • hJ(τ)=sqrt(J(τ)-1)の定義
と解釈する。このとき、hJ(τ)はモジュラー群が作用する一次分数変換の生成元に対して、
  • hJ(τ)の周期性および保型性
を満たす。すなわち、周期は2となる。

【註記】
 ※1:上半平面上半平面Hの点τと単位円内部単位円内部Dの点zとは、狭義の 「Cayley 変換」 とその逆変換
Cayley変換
によって、一方から他方へ移り変われる。これらは、実軸上の4点-1, 0, 1, ∞と単位円上の4点-i, 1, i, -1とが変換前後で対応する、特別な一次分数変換になっている。
 当サイトの保型関数に関連する頁では、上半平面H上の保型関数等を単位円内部D上に Cayley 変換したそれも、本質的に同じ関数と見做して扱う。「Gauss - Schwarz 理論」 における Schwarz の保型関数のように、まず単位円内部D上の保型関数として与えられる例も存在するからである。
 しかし、当然ながら単位円内部D上の保型関数等が不変となる一次分数変換は、上半平面H上のそれとは異なる。また、上半平面H上の保型関数等F(τ)に対する単位円内部D上のそれを、当サイトではF(z)と略記するが、本来は
F((1-z)/(1+z)*i)
の意味であるとする。

 ※2:正確には、一次分数変換と準同型写像な群はΓ=SL(2, R)ではなく、射影特殊線形群
  • 射影特殊線形群
である。つまり、一次分数変換にすると符号が約されて同じになる複数の行列はSL(2, R)中の重複元と考えて、そこから全ての重複を取り除くとPSL(2, R)になる。

 ※3:当初、楕円曲線の不変式論では、絶対不変量を (一見して簡単な形の)g2^3/g3^2で定義することが多かったが、これを保型関数
g2(τ)^3/g3(τ)^2
として見ると上半平面H上の有理型関数になる。これと基本領域の形が同じであるが、零点・鞍点・極の位置が入れ替わる関数は下図のとおり6種類しかなく、そのうち上半平面H上の超越整関数となるのは2種類である。C. F. Klein は上半平面H上で常にΔ(τ)≠0となる事実から、分母がΔ(τ)である絶対不変量、すなわちJ(τ)の方を採用した (1878年)。J. W. R. Dedekind も別の方法 (主にモジュラー群と Schwarz の鏡像原理) によってJ(τ)と全く同じ関数に辿り着いていた (1877年)。
  • 絶対不変量の6候補
 図:絶対不変量の候補となる6種類の楕円モジュラー関数 (ただし、単位円内部D内部へ変換)

 ※4:特に、j(τ)=1728*J(τ)の値が有理整数 (通常の整数) になる虚二次体の数τ∈Q(sqrt(-d))は、類数が1、すなわちd=1, 2, 3, 7, 11, 19, 43, 67, 163に限る。具体的な整数値は、
  • Kleinの楕円モジュラー関数の特殊整数値
となっており、すべて立方数である。d=163の場合を Fourier 級数にも代入すると、
  • J(τ)のFourier級数展開式 (d=163)
となるが、無限級数部分は絶対値が非常に小さい。よって、整数に非常に近くなる実数の有名な例
  • exp(π*sqrt(163))
が得られる。

 ※5:数値計算可能な、係数c(n)の漸近近似式と漸化式が、「Wolfram Functions Site」 の下記ページに掲載されている。
 http://functions.wolfram.com/EllipticFunctions/KleinInvariantJ/06/02/
 漸近近似式は第1種変形 Bessel 関数項の無限級数で表わされる。また、特に漸化式は数値計算に適している。

 ※6:散在型有限単純群,既約表現等の用語について、ここでは説明しない。詳細は、原田耕一郎 著 「モンスター:群のひろがり (岩波書店 1999年)」 等を参照して欲しい。次数の数表が同著の232頁に掲載されている。

Klein楕円モジュラー関数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における Klein の楕円モジュラー関数のグラフ。
  • Klein楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする Klein の楕円モジュラー関数J(τ)のグラフ。
  • Klein楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Klein楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Klein楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Klein楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Klein楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Klein楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする Klein の楕円モジュラー関数J(z)のグラフ。
  • Klein楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Klein楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Klein楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Klein楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Klein楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Klein楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 Klein の楕円モジュラー関数の基本領域が、円弧多角形であることを示したグラフ。
  • Klein楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

sqrt(J(τ)-1)の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上におけるhJ(τ)のグラフ。
  • sqrt(J(τ)-1)のグラフ(実数値)

 τを複素変数とするhJ(τ)のグラフ。
  • sqrt(J(τ)-1)のグラフ(複素変数)
  • sqrt(J(τ)-1)のグラフ(複素変数)
  • sqrt(J(τ)-1)のグラフ(複素変数)
  • sqrt(J(τ)-1)のグラフ(複素変数)
  • sqrt(J(τ)-1)のグラフ(複素変数)
  • sqrt(J(τ)-1)のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とするhJ(z)のグラフ。
  • sqrt(J(z)-1)のグラフ(複素変数)
  • sqrt(J(z)-1)のグラフ(複素変数)
  • sqrt(J(z)-1)のグラフ(複素変数)
  • sqrt(J(z)-1)のグラフ(複素変数)
  • sqrt(J(z)-1)のグラフ(複素変数)
  • sqrt(J(z)-1)のグラフ(複素変数)

 hJ(τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの2倍に一致する。
  • sqrt(J(τ)-1)のグラフ(基本領域)

楕円モジュラー・ラムダ関数

日:楕円モジュラー・ラムダ関数
英:elliptic modular lambda function,仏:Fonction modulaire lambda,独:Lambda-Funktion

【モジュラー群の主合同部分群・合同部分群】
 Nを正の整数とする。モジュラー群Γ=SL(2, Z)の正規部分群
  • モジュラー群の主合同部分群
N段 (レヴェルN) の 「主合同部分群」 という。この記号のもとでは、SL(2, Z)=Γ(1)となる。
 また、それぞれの群を集合と見たときの部分集合関係がΓ⊃Γn(N)⊇Γ(N)となっているとき、Γn(N)N段の 「合同部分群」 という。合同部分群は唯一ではないが、例えば
  • モジュラー群の合同部分群の例
は、それに該当する。
 楕円モジュラー関数には、Γ(1)が作用する一次分数変換に対しては不変ではないが、Γ(N)等が作用する一次分数変換に対しては不変となるものが多数存在する。以降では、専らその例を見ることになる。

【楕円モジュラー・ラムダ関数】
 Gauss は、算術幾何平均との関係が明示された、
  • 算術幾何平均と楕円関数の周期との関係 (Gauss)
を周期とする楕円関数 (一般レムニスケート関数) を研究した際、与えられたω, ω'から母数 (モジュラス)mを求めることが問題となった。周期等を (上記とは異なる) 現在の定義・記号に改めれば、その問題は
  • 算術幾何平均と楕円関数の周期との関係
mについて解くことになる。逆関数m=λ(τ)は、テータ零値,無限乗積等の計算可能な式
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数の定義
で表わすことができる。λ(τ)は 「楕円モジュラー・ラムダ関数」 と呼ばれ、史上初めて発見された保型関数である。
 楕円モジュラー・ラムダ関数は、主合同部分群Γ(2)が作用する一次分数変換に対して不変、つまり
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数の不変性
を満たす。特に、その一次分数変換の生成元となる変換に対しては、
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数の周期性および保型性
となる (周期性および保型性)。一方、モジュラー群が作用する一次分数変換の生成元に対しては、
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のモジュラー群変換
を満たす。
 保型関数は一般に上半平面H上の有理型関数であるが、楕円モジュラー・ラムダ関数は上半平面H上の超越整関数である。
 楕円モジュラー・ラムダ関数は、J(τ)の基本領域に附随する頂点・尖点と同じ位置で、
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数の特殊値
なる値をとる。
 楕円モジュラー・ラムダ関数は周期関数ゆえ、Fourier 級数 (q=exp(πiτ)の冪級数)
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のFourier級数展開式
に展開される。
 楕円モジュラー・ラムダ関数を Galois 的有理関数gl[2,*](z)に代入すると、Klein の楕円モジュラー関数
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数とGalois的有理関数との関係
になる。
 楕円モジュラー・ラムダ関数の尖点は、Im(τ)=∞にある1点以外はすべて実軸上にある。その尖点の位置は、いずれも Farey 数列 に現れる有理数となる※1。
  • Farey数列
 図:楕円モジュラー・ラムダ関数の尖点の位置と Farey 数列。

 Gauss は、1810年代には楕円モジュラー・ラムダ関数に関する多くの結果を手中にしながら秘密のヴェールに包んだ。しかし、Klein の楕円モジュラー関数が現れるまでの間、楕円モジュラー・ラムダ関数は最も基礎的な保型関数として、19世紀中盤に名を残す数学者の多くが論文等で取り上げ、その神秘は次第に解明されていった 。特に C. Hermite は、理論展開の中で主合同部分群Γ(2)の重要性を示し、また、楕円モジュラー・ラムダ関数の8乗根を用いた5次方程式の解の公式を求めた。


【註記】
 ※1:Farey 数列の名称は、地質学者 J. Farey が1816年におこなった数列と音階に関する研究に因むが、その内容は推測を含み不完全であった。より数学的に厳密な研究は、1802年に C. Haros がおこなっていたので、 本来ならば Haros 数列と呼ぶべきであろう。

楕円モジュラー・ラムダ関数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ。
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする楕円モジュラー・ラムダ関数λ(τ)のグラフ。
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ(複素変数)
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ(複素変数)
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ(複素変数)
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ(複素変数)
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ(複素変数)
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする楕円モジュラー・ラムダ関数λ(z)のグラフ。
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ(複素変数)
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ(複素変数)
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ(複素変数)
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ(複素変数)
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ(複素変数)
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ(複素変数)

 楕円モジュラー・ラムダ関数の基本領域が、円弧多角形であることを示したグラフ。
 なお、このときの円弧三角形は、双曲型非 Euclid 平面上の 「理想三角形」 と呼ばれる (3個の内角がすべて0°で、3辺の双曲的距離がすべて∞となる三角形!)。
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ(基本領域)

楕円モジュラー・ラムダ関数の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの6倍に一致する。
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ(基本領域)

 アニメーション(① 14.0MB, ② 15.4MB)
 複素変数の楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ。連続的に基本領域間を移り変わる様子。①λ(τ), ②λ(z)
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ(複素変数:動画)
  • 楕円モジュラー・ラムダ関数のグラフ(複素変数:動画)

正多面体方程式に附随する楕円モジュラー関数

【正多面体方程式】
 Klein によって理論が構築された正20面体の場合を例に、正多面体方程式の概要を説明する。
 正20面体の中心を原点に置き、かつ頂点を下図のように置いて固定する。Riemann 球面上の無限遠点から複素平面上へ正20面体の像を射影し、20個の面の中点、30個の辺の中点、12個の頂点に対応する複素平面上の座標値を全て求める。
  • Riemann球面に固定された正20面体
 図:Riemann 球面に内接し、頂点の位置を固定した正20面体。

 3本の多項式
  • 多項式φ(z), Υ(z), およびχ(z)
は、前述の複素座標値を根に持つ (ただし、無限遠点にある根をχ(z)に含めない)。これらは互いに、
多項式φ(z), Υ(z), およびχ(z)の相互関係
の関係にあり、特に、そのうちの2項の比から Galois 的有理関数
正20面体のGalois的有理関数
が導かれる。正20面体の幾何学的な情報はこれに集約されている。すなわち、
  • 正20面体とGalois的有理関数との対応
で互いに対応している。gl20(z)=Jと置いて分母を移動すると得られるzの代数方程式
正20面体方程式
は、「正20面体方程式」 と呼ばれている。Klein は、正20面体の回転群とその部分群の関係から、正20面体方程式が5次分解式を持つことを示し、後述のΛ(τ)を用いて解の公式が記述できる5次方程式を特定した。これは、19世紀数学の華とも言うべき Galois 理論, 保型関数論が、古代ギリシャ数学的な趣の正多面体を介して結び付けられた美しい成果である。

【正多面体方程式に附随する楕円モジュラー関数】
 楕円モジュラー関数
  • 正多面体方程式に附随する楕円モジュラー関数
を、「正多面体方程式に附随する楕円モジュラー関数」 と呼ぶ※1。これらの関数は、Galois 的有理関数と
  • 正多面体の楕円モジュラー関数とGalois的有理関数との関係
の関係にある。例えば、前述の正20面体方程式でJ=J(τ)と置けば、上記の関係式から正20面体方程式の解はz=Λ(τ)となる。
 正多面体方程式に附随する楕円モジュラー関数は、主合同部分群が作用する一次分数変換に対して不変で、それぞれ
  • 正多面体の楕円モジュラー関数の不変性
を満たす。特に、一次分数変換の生成元となる変換に対しては、
  • 正多面体の楕円モジュラー関数の周期性・保型性
となる (周期性および保型性)。
 Λ8(τ)Λ(τ)上半平面H上の超越整関数であるが、Λ4(τ)は極
  • 正4面体の楕円モジュラー関数の極
を持ち、これらの点をΓ (3)の一次分数変換で移した全点でも極を持つので、上半平面H上の有理型関数となる。

【註記】
 ※1:この関数名称、並びにΛ(τ)以外の関数記号は、当サイトが独自に定めたものである。
 これらの関数はあまり書籍等で見かけないが、例えば次の掲載事例がある。

 ① F. Klein 著, 関口次郎 訳 「正20面体と5次方程式:シュプリンガー数学クラシックス5 (旧版-1997年)」 p.146~147:Λ4 (τ)Λ(τ)

 ② A. Erdelyi,W. Magnus,F. Oberhettinger,F. G. Tricomi 著 「Higher Transcendental Functions (Vol.Ⅲ )」 p.24:Λ(τ)のみ

 ただし、①に掲載されているθ1を用いたΛ(τ)の表示式は誤っている可能性がある。手計算および (無限級数表示式, Galois 的有理関数との一致, 保型性を確認する) 数値検証によれば、次の表示式が得られる。
  • θ1によるΛ(τ)の表示式

楕円モジュラー関数Λ4の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における楕円モジュラー関数Λ4(τ)のグラフ。
  • 正4面体の楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする楕円モジュラー関数Λ4(τ)のグラフ。
  • 正4面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正4面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正4面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正4面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正4面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正4面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする楕円モジュラー関数Λ4(z)のグラフ。
  • 正4面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正4面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正4面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正4面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正4面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正4面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 楕円モジュラー関数 Λ4(τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの12倍に一致する。
  • 正4面体の楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

楕円モジュラー関数Λ8の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における楕円モジュラー関数Λ8(τ)のグラフ。
  • 正8面体の楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする楕円モジュラー関数Λ8(τ)のグラフ。
  • 正8面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正8面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正8面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正8面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正8面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正8面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする楕円モジュラー関数Λ8(z)のグラフ。
  • 正8面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正8面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正8面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正8面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正8面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正8面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 楕円モジュラー関数 Λ8(τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの24倍に一致する。
  • 正8面体の楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

楕円モジュラー関数Λの記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における楕円モジュラー関数Λ(τ)のグラフ。
  • 正20面体の楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする楕円モジュラー関数Λ(τ)のグラフ。
  • 正20面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正20面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正20面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正20面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正20面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正20面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする楕円モジュラー関数Λ(z)のグラフ。
  • 正20面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正20面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正20面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正20面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正20面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 正20面体の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 楕円モジュラー関数 Λ(τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの60倍に一致する。
  • 正20面体の楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

エータ積による楕円モジュラー関数

 ここでは、Dedekind のエータ関数の積 (「エータ積」と呼ばれる) の商として表わされる楕円モジュラー関数の例を取り上げる。

【Conway - Norton の楕円モジュラー関数】
 前に、モンスター群と Klein の楕円モジュラー関数とを結び付けるモンストラス・ムーンシャインに触れたが 、他の有限群に対しても、類似の現象 (単に 「ムーンシャイン」 と呼ばれ、これに有限群の名を冠することが多い) で結び付く保型関数の例が知られている。
 J. H. Conway と S. P. Norton が例示したエータ積で表わされる171種類の保型関数も、モンスター群の部分群に対するムーンシャインを持つことが証明されている (1992年 R. E. Borcherds による)。
 171種類の Conway - Norton の楕円モジュラー関数のうち、比較的簡単な例を列挙すれば、
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数
となり、当サイトでは上記のみを取り上げる。ただし、これらの関数が持つ具体的なムーンシャインは複雑なので触れない。また、背景となる理論の説明も (大変難しいので) 行わない。詳細は、原田耕一郎 著 「モンスター:群のひろがり」 等を参照して欲しい。(関数記号η(n)は同著からの拝借であるが、当サイトでの添字nの意味はこれと異なる。)
 前掲の Conway - Norton の楕円モジュラー関数は、合同部分群Γ0(N)が作用する一次分数変換に対して不変である。すなわち、
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数の不変性
を満たす。特に、一次分数変換の生成元となる変換に対しては、
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数の周期性・保型性
となる (周期性および保型性)。
 Conway - Norton の楕円モジュラー関数のうち、いくつかは他の保型関数によって表わすことができる。例えば、数論的保型関数並びに Schwarz の保型関数 (の特殊な場合)、楕円モジュラー・ラムダ関数によって
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数:他の保型関数との関係
となる (このうちη4( τ)のグラフは、λ (2τ)のそれから容易に想像できる概形になり、特に基本領域は全く同じ形になるので、掲載しない)。他の二つの数論的保型関数も、
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数:数論的保型関数との関係
と表わせるが、J4(τ ), J6(τ)自体は不変となる一次分数変換が整係数ではない (モジュラー群からの作用ではない) ので、楕円モジュラー関数に該当しない (この頁ではなく次頁に掲載した理由)。

【Weber の楕円モジュラー関数】
 H. M. Weber によって研究された保型関数
  • Weberの楕円モジュラー関数
を、Weber の楕円モジュラー関数という※1。モジュラー群が作用する一次分数変換の生成元に対して、
  • Weberの楕円モジュラー関数のモジュラー群変換
となるので、ここから周期性と保型性
  • Weberの楕円モジュラー関数の周期性・保型性
も導かれる。
 Weber の楕円モジュラー関数は、興味深い相互関係式
  • Weberの楕円モジュラー関数の相互関係式
を満たす。
 Weber の楕円モジュラー関数は、代数的整数論、間接的ではあるが特定のムーンシャイン現象に応用される。

【註記】
 ※1:当サイトでは、記号f0(τ)を使用したが、本来は付番なしのf(τ)で表記される。

Conway-Nortonの楕円モジュラー関数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における Conway - Norton の楕円モジュラー関数η2(τ)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする Conway - Norton の楕円モジュラー関数η2(τ)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする Conway - Norton の楕円モジュラー関数η2(z)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 Conway - Norton の楕円モジュラー関数η2(τ)の基本領域が、円弧多角形であることを示したグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

 Conway - Norton の楕円モジュラー関数η2(τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの3倍に一致する。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

Conway-Nortonの楕円モジュラー関数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における Conway - Norton の楕円モジュラー関数η3(τ)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする Conway - Norton の楕円モジュラー関数η3(τ)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする Conway - Norton の楕円モジュラー関数η3(z)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 Conway - Norton の楕円モジュラー関数η3(τ)の基本領域が、円弧多角形であることを示したグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

 Conway - Norton の楕円モジュラー関数η3(τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの4倍に一致する。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

Conway-Nortonの楕円モジュラー関数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における Conway - Norton の楕円モジュラー関数η5(τ)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする Conway - Norton の楕円モジュラー関数η5(τ)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする Conway - Norton の楕円モジュラー関数η5(z)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 Conway - Norton の楕円モジュラー関数η5(τ)の基本領域が、円弧多角形であることを示したグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

 Conway - Norton の楕円モジュラー関数η5(τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの12倍に一致する。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

Conway-Nortonの楕円モジュラー関数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における Conway - Norton の楕円モジュラー関数η6,1(τ)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする Conway - Norton の楕円モジュラー関数η6,1(τ)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする Conway - Norton の楕円モジュラー関数η6,1(z)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 Conway - Norton の楕円モジュラー関数η6,1(τ)の基本領域が、円弧多角形であることを示したグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

 Conway - Norton の楕円モジュラー関数η6,1(τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの12倍に一致する。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

Conway-Nortonの楕円モジュラー関数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における Conway - Norton の楕円モジュラー関数η6,2(τ)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする Conway - Norton の楕円モジュラー関数η6,2(τ)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする Conway - Norton の楕円モジュラー関数η6,2(z)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 Conway - Norton の楕円モジュラー関数η6,2(τ)の基本領域図は、η6,1(τ)のそれと全く同じになるので省略する。また、Klein の楕円モジュラー関数の基本領域の12倍に一致することを示した図も全く同じになるので省略する。

Conway-Nortonの楕円モジュラー関数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における Conway - Norton の楕円モジュラー関数η6,3(τ)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする Conway - Norton の楕円モジュラー関数η6,3(τ)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする Conway - Norton の楕円モジュラー関数η6,3(z)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 Conway - Norton の楕円モジュラー関数η6,3(τ)の基本領域図は、η6,1(τ)のそれと全く同じになるので省略する。また、Klein の楕円モジュラー関数の基本領域の12倍に一致することを示した図も全く同じになるので省略する。

Conway-Nortonの楕円モジュラー関数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における Conway - Norton の楕円モジュラー関数η7(τ)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする Conway - Norton の楕円モジュラー関数η7(τ)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする Conway - Norton の楕円モジュラー関数η7(z)のグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 Conway - Norton の楕円モジュラー関数η7(τ)の基本領域が、円弧多角形であることを示したグラフ。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

 Conway - Norton の楕円モジュラー関数η7(τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの24倍に一致する。
  • Conway-Nortonの楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

Weberの楕円モジュラー関数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における Weber の楕円モジュラー関数のグラフ。
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

Weberの楕円モジュラー関数の記号

 τを複素変数とする Weber の楕円モジュラー関数f0(τ)のグラフ。
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする Weber の楕円モジュラー関数f0(z)のグラフ。
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 Weber の楕円モジュラー関数f0(τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの72倍に一致する。
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

Weberの楕円モジュラー関数の記号

 τを複素変数とする Weber の楕円モジュラー関数f1(τ)のグラフ。
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする Weber の楕円モジュラー関数f1(z)のグラフ。
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 Weber の楕円モジュラー関数f1(τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの72倍に一致する。
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

Weberの楕円モジュラー関数の記号

 τを複素変数とする Weber の楕円モジュラー関数f2(τ)のグラフ。
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする Weber の楕円モジュラー関数f2(z)のグラフ。
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 Weber の楕円モジュラー関数f2(τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの72倍に一致する。
  • Weberの楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

一般の楕円モジュラー関数

【保型形式としてのWeierstrass-pe関数】
 Weierstrass の楕円関数 (Weierstrass-pe関数) は周期を変数と考えれば、重み2の擬モジュラー形式
  • 周期を変数とするWeierstrassの楕円関数
となるのであった (当該頁からの再掲)。よってzを特別なτの一次関数にとれば、重み2のモジュラー形式となるようにできる。さらに重み0となるよう、複数のWeierstrass-pe関数または他の楕円モジュラー形式との有理関数を作れば、楕円モジュラー関数を構成することができる。例えば、前者の例として楕円モジュラー・ラムダ関数を、
楕円モジュラー・ラムダ関数のWeierstrass楕円関数表示
と表わすことができる。後者の具体的かつ一般的な例は、次の項目で扱う。

【一般の楕円モジュラー関数】
 主合同部分群Γ (N)(N∈Z>0)が作用する一次分数変換に対して不変な保型関数全体が作る体 (保型関数体) は、Klein の楕円モジュラー関数J(τ)
  • 一般の楕円モジュラー関数
とで生成される (この意味から、当サイトではJ(m, n, N ; τ)を独自に 「一般の楕円モジュラー関数」 と称する)※1。ここにg2(τ), g3(τ)は不変量、Δ(τ)は判別式である。
 τ∈Hを、Q(τ)虚二次体になるような数であるとする。楕円関数p(z | 1/2, τ/2)μ∈Q(τ)(ただしμは単数でないとする) による虚数乗法を持つならば、
虚二次体のAbel拡大
Q(τ)の Abel 拡大になっている (このことの証明は類体論によって成された)※2。
 当サイトではN=2,  3, 4の場合を扱うが、互いに同値になるものが含まれる (周期方向に移すと同値になる関数も含める)。これを具体的に示すと、
  • 一般の楕円モジュラー関数の同値関係
となる。したがって、最左辺にある7種類の関数のみグラフを掲載する。
 上記7種類の関数は、不変となる一次分数変換の生成元に対して、周期性および保型性
  • 一般の楕円モジュラー関数の周期性・保型性
を満たす。

【註記】
 ※1:これはJ(τ)J(m, n, N ; τ)の代数関数になるが、それを具体的に導出するのは簡単ではない。例が、清水英男 著 「保型関数 (岩波書店 1992年)」 の149~151頁にある。また、代数関数で結ばれているがゆえ、単純に描画しただけのグラフでは分枝切断線が生じ、解析接続が必要になる。よって、そのような構成例を当サイトでは一切掲載していない。

 ※2:体Kの 「拡大」 とは、Kを部分体として含む大きな体 (拡大体) hKを作ることである。例えば、上記の虚二次体Q(τ)自体も、有理数体Q=Q(1)から見れば拡大体である。
 Kの元を係数とするある代数方程式 (多項式) を定め、そのすべての根を用いてKからhKが作られる拡大を 「Galois 拡大」 と言い、そのうち、Kの元を動かさないhKからhKへの自己同型写像が成す群 (Galois 群) が可換群になっている場合を特に 「Abel 拡大」 と言う。

一般の楕円モジュラー関数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における一般楕円モジュラー関数J(0, 1, 2 ; τ)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする一般楕円モジュラー関数J(0, 1, 2 ; τ)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする一般楕円モジュラー関数J(0, 1, 2 ; z)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 一般楕円モジュラー関数J(0, 1, 2 ; τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの3倍に一致するが、Conway - Norton の楕円モジュラー関数η2(τ)のそれと全く同じ領域になるので、描画は省略する。

一般の楕円モジュラー関数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における一般楕円モジュラー関数J(1, 0, 2 ; τ)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする一般楕円モジュラー関数J(1, 0, 2 ; τ)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする一般楕円モジュラー関数J(1, 0, 2 ; z)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 一般楕円モジュラー関数J(1, 0, 2 ; τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの3倍に一致する。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

一般の楕円モジュラー関数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における一般楕円モジュラー関数J(0, 1, 3 ; τ)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする一般楕円モジュラー関数J(0, 1, 3 ; τ)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする一般楕円モジュラー関数J(0, 1, 3 ; z)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 一般楕円モジュラー関数J(0, 1, 3 ; τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの4倍に一致するが、Conway - Norton の楕円モジュラー関数η3(τ)のそれと全く同じ領域になるので、描画は省略する。

一般の楕円モジュラー関数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における一般楕円モジュラー関数J(1, 0, 3 ; τ)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする一般楕円モジュラー関数J(1, 0, 3 ; τ)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする一般楕円モジュラー関数J(1, 0, 3 ; z)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 一般楕円モジュラー関数J(1, 0, 3 ; τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの4倍に一致する。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

一般の楕円モジュラー関数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における一般楕円モジュラー関数J(0, 1, 4 ; τ)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする一般楕円モジュラー関数J(0, 1, 4 ; τ)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする一般楕円モジュラー関数J(0, 1, 4 ; z)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 一般楕円モジュラー関数J(0, 1, 4 ; τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの6倍に一致する。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

一般の楕円モジュラー関数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における一般楕円モジュラー関数J(1, 0, 4 ; τ)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする一般楕円モジュラー関数J(1, 0, 4 ; τ)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする一般楕円モジュラー関数J(1, 0, 4 ; z)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 一般楕円モジュラー関数J(1, 0, 4 ; τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの6倍に一致する。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(基本領域)

一般の楕円モジュラー関数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における一般楕円モジュラー関数J(2, 1, 4 ; τ)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする一般楕円モジュラー関数J(2, 1, 4 ; τ)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする一般楕円モジュラー関数J(2, 1, 4 ; z)のグラフ。
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)
  • 一般の楕円モジュラー関数のグラフ(複素変数)

 一般楕円モジュラー関数J(2, 1, 4 ; τ)の基本領域は、Klein の楕円モジュラー関数のそれの6倍に一致するが、J(0, 1, 4 ; τ)のそれと全く同じ領域になるので、描画は省略する。

Dedekind のエータ関数

日:Dedekindのエータ関数デーデキントのη関数
英:Dedekind eta function,仏:Fonction êta de Dedekind,独:Dedekindsche η-funktion

 保型関数を楕円関数の母数から構築する当時の定番となっていた方法を改め、モジュラー群の作用による不変性を持つ (今日で言うところの)J(τ)を要に据えて、それまでに現れていた他の楕円モジュラー関数を、主合同部分群等の概念で包括的に論じた最初の数学者は Dedekind (1877年) であった※1。Dedekind のエータ関数もその論文で初めて導入され、理論の完成度が一層高められている。
 大抵の場合、Dedekind のエータ関数は無限乗積
  • Dedekindのエータ関数の定義
で定義され、それは上記のとおりテータ零値や q-シフト因子によっても表現できる※2。
 Dedekind のエータ関数は、モジュラー群が作用する一次分数変換の生成元となる変換に対して、
  • Dedekindのエータ関数の擬周期性・擬保型性
を満たす (擬周期性および擬保型性) ので、正確には楕円モジュラー形式ではないが、広義として重み 1/2 の楕円モジュラー形式に含めることが多い。実際、この重みの小さいことが他の楕円モジュラー形式を表わすときに好都合となる。
 モジュラー群が作用する一次分数変換すべてに対しては、
  • Dedekindのエータ関数の擬不変性
となり、やや複雑である。しかし、ここに現れる24乗根因子ε(a, b, c, d)と 「Dedekind の和」 s(h, k)は数論的に深く、個別の研究対象になっている。
 Dedekind のエータ関数は、J(τ)の基本領域に附随する頂点・尖点と同じ位置で、
  • Dedekindのエータ関数の特殊値
なる値をとる。また、Dedekind のエータ関数は上半平面H上の超越整関数であり、上半平面Hでは値0をとらない (上記のように上 半平面Hに含まれない尖点では0をとる。ただし、24乗根因子が付くので尖点形式ではない)。この意味で Dedekind のエータ関数は上半平面H上 "指数関数的" である。
 前述のとおり、種々の楕円モジュラー関数・楕円モジュラー形式は、Dedekind のエータ関数で表わすことができる。例えば、
  • Dedekindのエータ関数による表示式
等が知られている。この他、Eichler のL関数と関係する尖点形式
  • Eichlerの尖点形式
は、前々節で触れたエータ積の例になっており、合同部分群Γ0(11)が作用する重み2の保型形式である。すなわち、
  • Eichlerの尖点形式の周期性・擬保型性
を満たす。
 このf(τ)のように、Dedekind のエータ関数 (およびその関連関数) が数論や組合せ論との神秘的な関係を垣間見せるのは、その級数展開式であることが多い。例えば、法12の (実原始) Dirichlet 指標を係数にして、
  • Dedekindのエータ関数のFourier級数展開
と展開される。もっと有名な事例を挙げれば、等式
  • Eulerの五角数定理
の第2辺と第3辺を結ぶ 「Euler の五角数定理」※3、および分割数を係数で与える母関数の
  • 分割数の母関数
がある。分割数p(n)とは、正整数nをそれ以下の正整数の和で表わす方法の個数 (和の順序の入れ替えはカウントしない) である※4。
 Dedekind のエータ関数の導関数は、
  • Dedekindのエータ関数の導関数
となる。
 また、Dedekind のエータ関数は Kronecker の極限公式にも現れる。詳細は実解析的 Eisenstein 級数を参照。

【註記】
 ※1:楕円モジュラー関数 (Elliptische Modulfunktion) なる名称は、このとき Dedekind が使い始め、以後定着した。

 ※2:当サイトでは、qを変数とする場合をη(q)と略記するが、本来は
η(log(q)/(iπ))
の意味であるとする。以降、Eisenstein 級数等の保型形式も同様である。

 ※3:五角数とは、次のように並べられた点の個数である。
  • 五角数の説明図
 五角数定理ではインデックスが負数になる項も含まれる。そのときの五角数は、次の図のように解釈される。
  • 負数番目の五角数の説明図
 なお、五角数は 「中心付き六角数」 と関係がある。
  • 五角数と中心付き六角数との関係説明図
 このような点の並びで表わされる自然数は、「多角数」, 「図形数」 と称され、既に古代ギリシャ時代から研究されていた。

 ※4:例えば、
  • 分割数の例
となっている。

Dedekindのエータ関数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における Dedekind のエータ関数η(τ)のグラフ。
  • Dedekindのエータ関数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする Dedekind のエータ関数η(τ)のグラフ。
  • Dedekindのエータ関数のグラフ(複素変数)
  • Dedekindのエータ関数のグラフ(複素変数)
  • Dedekindのエータ関数のグラフ(複素変数)
  • Dedekindのエータ関数のグラフ(複素変数)
  • Dedekindのエータ関数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする Dedekind のエータ関数η(z)のグラフ。
  • Dedekindのエータ関数のグラフ(複素変数)
  • Dedekindのエータ関数のグラフ(複素変数)
  • Dedekindのエータ関数のグラフ(複素変数)
  • Dedekindのエータ関数のグラフ(複素変数)
  • Dedekindのエータ関数のグラフ(複素変数)

 qを複素変数とする Dedekind のエータ関数η(q)のグラフ。η(z)よりも表示できる範囲は狭いが、原点および実軸近傍での振る舞いを確認しやすい。
  • Dedekindのエータ関数のグラフ(複素変数)
  • Dedekindのエータ関数のグラフ(複素変数)
  • Dedekindのエータ関数のグラフ(複素変数)
  • Dedekindのエータ関数のグラフ(複素変数)
  • Dedekindのエータ関数のグラフ(複素変数)

Eichlerの尖点形式の記号(1)Eichlerの尖点形式の記号(2)

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における尖点形式η(τ)^2*η(11τ)^2のグラフ。
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする尖点形式 η(τ)^2*η(11τ)^2のグラフ。2番目は、値域を逆双曲線正弦目盛にした場合である。
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする尖点形式η (z)^2*η(11z)^2のグラフ。2番目は、値域を逆双曲線正弦目盛にした場合である。
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)

 qを複素変数とする尖点形式η (q)^2*η(q^11)^2のグラフ。2番目は、値域を逆双曲線正弦目盛にした場合である。
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)
  • Eichlerの尖点形式のグラフ(複素変数)

Dedekindの和・24乗根因子の記号

 Dedekind の和s(h,  k)のグラフ。s(h,  0)は定義されない。
  • Dedekindの和のグラフ

 Dedekind のエータ関数がモジュラー変換を受けたときに生じる24乗根因子ε(a, b, c, d)のグラフ。したがって、その値は24種類しかなく、絶対値はすべて1になる。
 (Klein の楕円モジュラー関数上で変換を表現し、彩色はε(a, b, c, d)の偏角に基づく。)
  • 24乗根因子のグラフ
  • 24乗根因子のグラフ

楕円モジュラー形式 (不変量・判別式)

日:楕円モジュラー形式モジュラー形式
英:Modular form,仏:Forme modulaire,独:Modulform

 ここで扱う楕円モジュラー形式は、楕円関数論で定数として現れるが、τ∈Hに依存する関数にもなっている特別な例、すなわち、不変量と判別式に限る。より一般的な楕円モジュラー形式は、次節の 「Eisenstein 級数」 で扱う。

【不変量 ― 楕円モジュラー形式の基本例】
 Weierstrass の楕円関数を、原点中心に Laurent 級数展開すると、
  • Weierstrassの楕円関数のLaurent級数展開
となる※1。このとき、すべての係数はg2g3の多項式で表わされる。具体的には、
  • Laurent級数展開の係数
と置けば、g2g3を初期値として、
  • Laurent級数展開の係数の漸化式
で表わされる。g[k]は斉次性
  • Laurent級数展開の係数の斉次性
を持つので、τ=ω2/ω1∈Hを変数とすれば、最も基本的な楕円モジュラー形式
  • 不変量の定義
が得られる。この導出過程と不変式論に由来して、g2(τ), g3(τ)は 「不変量 (Invariant)」 と呼ばれる。ここに、G[k](τ)は後述の Eisenstein 級数である※2。
 不変量は、モジュラー群が作用する一次分数変換に対して、
  • 不変量の擬不変性
を満たす。特に、その一次分数変換の生成元となる変換に対しては、
  • 不変量の周期性・擬保型性
となる (周期性および擬保型性)。
 不変量は、J(τ)の基本領域に附随する頂点・尖点と同じ位置で、
  • 不変量の特殊値
なる値をとる。一般に不変量の値は、テータ零値による表示式
  • 不変量のテータ零値による表示
等で求められる。

【判別式 ― 尖点形式の基本例】
 Weierstrass の楕円関数とその導関数とでパラメータ表示される代数方程式 (楕円曲線)
  • 楕円曲線
の判別式、およびその斉次性
  • 楕円曲線の判別式とその斉次性
によって、同様に楕円モジュラー形式
  • 判別式の定義
が得られる。このことから、Δ(τ)は 「モジュラー判別式 (Modular discriminant)」 または単に 「判別式」 と呼ばれる。
 判別式は、モジュラー群が作用する一次分数変換に対して、
  • 判別式の擬不変性
を満たす。特に、その一次分数変換の生成元となる変換に対しては、
  • 判別式の周期性・擬保型性
となる (周期性および擬保型性)。
 判別式は、J(τ)の基本領域に附随する頂点・尖点と同じ位置で、
  • 判別式の特殊値
なる値をとる。
 Dedekind のエータ関数との関係から、判別式は無限乗積
  • 判別式の無限乗積表示
に展開される。この式は、理論と数値計算の双方で扱い易く、都合が良い。
 判別式は上半平面 H上で値0をとらないが、Fourier 級数
  • 判別式のFourier級数展開
に展開され、上半平面 Hに含まれない全ての尖点で値0をとる。よって、判別式は尖点形式でもある。
 Fourier 係数τ (n)は 「Ramanujan のタウ関数」 と呼ばれる数論的関数で、Ramanujan ゼータ関数の Dirichlet 級数表示式の係数τ(n)と同じである。τ(n)の閉形式は種々あるが、約数関数を用いた
  • Ramanujanのタウ関数
は、比較的簡単な (しかし数値計算には向かない) 例である。また、合同関係式
Ramanujanのタウ関数の合同関係式
等がよく知られている。(τ(n)の式では素数 「691」 が度々現れる。その理由を問うことは、深い数学的真理に通じている。)

【註記】
 ※1:Ω[m, n]m*ω1+n*ω2で表示する書籍等も多い。当然、その場合の関連する公式は、当サイトに掲示しているそれとは若干異なる形になる。

 ※2:したがって、g[k](τ) (k≠2, 3)のグラフは掲載せず、これに相当する Eisenstein 級数のグラフで掲載する。

不変量(g2)の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における楕円モジュラー形式 (不変量)g2(τ)のグラフ。
  • 不変量(g2)のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする楕円モジュラー形式 (不変量)g2(τ)のグラフ。2番目は、値域を逆双曲線正弦目盛にした場合である。
  • 不変量(g2)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g2)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g2)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g2)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g2)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g2)のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする楕円モジュラー形式 (不変量)g2(z)のグラフ。2番目は、値域を逆双曲線正弦目盛にした場合である。
  • 不変量(g2)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g2)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g2)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g2)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g2)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g2)のグラフ(複素変数)

 qを複素変数とする楕円モジュラー形式 (不変量)g2(q)のグラフ。2番目は、値域を逆双曲線正弦目盛にした場合である。
  • 不変量(g2)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g2)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g2)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g2)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g2)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g2)のグラフ(複素変数)

不変量(g3)の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における楕円モジュラー形式 (不変量)g3(τ)のグラフ。
  • 不変量(g3)のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする楕円モジュラー形式 (不変量)g3(τ)のグラフ。2番目は、値域を逆双曲線正弦目盛にした場合である。
  • 不変量(g3)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g3)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g3)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g3)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g3)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g3)のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする楕円モジュラー形式 (不変量)g3(z)のグラフ。2番目は、値域を逆双曲線正弦目盛にした場合である。
  • 不変量(g3)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g3)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g3)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g3)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g3)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g3)のグラフ(複素変数)

 qを複素変数とする楕円モジュラー形式 (不変量)g3(q)のグラフ。2番目は、値域を逆双曲線正弦目盛にした場合である。
  • 不変量(g3)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g3)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g3)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g3)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g3)のグラフ(複素変数)
  • 不変量(g3)のグラフ(複素変数)

判別式の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における楕円モジュラー形式 (判別式)Δ(τ)のグラフ。
  • 判別式のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする楕円モジュラー形式 (判別式)Δ(τ)のグラフ。2番目は、値域を逆双曲線正弦目盛にした場合である。また4番目は、3番目のグラフの実軸近傍を拡大した場合である。
  • 判別式のグラフ(複素変数)
  • 判別式のグラフ(複素変数)
  • 判別式のグラフ(複素変数)
  • 判別式のグラフ(複素変数)
  • 判別式のグラフ(複素変数)
  • 判別式のグラフ(複素変数)
  • 判別式のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする楕円モジュラー形式 (判別式)Δ(z)のグラフ。2番目は、値域を逆双曲線正弦目盛にした場合である。
  • 判別式のグラフ(複素変数)
  • 判別式のグラフ(複素変数)
  • 判別式のグラフ(複素変数)
  • 判別式のグラフ(複素変数)
  • 判別式のグラフ(複素変数)
  • 判別式のグラフ(複素変数)

 qを複素変数とする楕円モジュラー形式 (判別式)Δ(q)のグラフ。2番目は、値域を逆双曲線正弦目盛にした場合である。
  • 判別式のグラフ(複素変数)
  • 判別式のグラフ(複素変数)
  • 判別式のグラフ(複素変数)
  • 判別式のグラフ(複素変数)
  • 判別式のグラフ(複素変数)
  • 判別式のグラフ(複素変数)

Eisenstein 級数

日:Eisenstein級数アイゼンシュタイン級数
英:Eisenstein series,仏:Série d'Eisenstein,独:Eisensteinreihe

 現在では Weierstrass 流として知られる楕円関数論と同様の理論を、K. T. W. Weierstrass より約15年早く展開した F. G. M. Eisenstein の名に因み、既に前節で現れていた分数級数
  • Eisenstein級数の定義
は、「Eisenstein 級数」 と呼ばれる。時折、総和がわたる格子の二整係数を、互いに素であるものに限定した、
  • Eisenstein級数の別定義
で定義されることもあるが、両者は全く同じ関数である。
 Eisenstein 級数は、楕円モジュラー形式の典型的な例であって、モジュラー群が作用する一次分数変換に対して、
  • Eisenstein級数の擬不変性
を満たす。特に、その一次分数変換の生成元となる変換に対しては、
  • Eisenstein級数の周期性・擬保型性
となる (周期性および擬保型性)※1。
 Eisenstein 級数は、Fourier 級数
  • Eisenstein級数のFourier級数展開
に展開される (この Fourier 級数展開式を、Eisenstein 級数と呼ぶことも多い)。しばしば、その定数項が1になるよう全体を定数倍した 「正規化 Eisenstein 級数」
  • 正規化Eisenstein級数
が代わりに定義される。
 NISTにある公式:27.7.5を用いると、Fourier 級数展開式から直ちに Lambert 級数展開式
  • Eisenstein級数のLambert級数展開
が得られる。Fourier 級数および Lambert 級数展開式は、理論展開およびG[k](τ)の数値計算に便利であるが、このとき重みkは、4以上の偶数に限らず、複素数であっても収束する (ただし、その場合は楕円モジュラー形式に含まれない)。
 重みが一般的な場合のうち、最も注目される例が、
  • 重み2のEisenstein級数
であり、モジュラー群が作用する一次分数変換に対して、
  • 重み2のEisenstein級数の擬不変性
を満たす。特に、その一次分数変換の生成元となる変換に対しては、
  • 重み2のEisenstein級数の周期性・擬保型性
となる※2。このG[2](τ)の特異な現象、すなわち、分数級数でk=2とすると発散する関数が Fourier 級数等では収束し、一次分数変換に対して一次関数のずれが伴う不変性を持つ現象は、場の量子論に現れる重力異常問題の数学的解釈に応用される。
 また、G[2](τ)は楕円モジュラー形式の導関数でも必要となる。例えば、
  • Eisenstein級数の導関数
等が知られている※3。
 ある種の Dirichlet 級数は、重みkを変数と考えた Eisenstein 級数G[k](τ)で表わすことができる。例えば、19世紀末に J. W. L. Glaisher 等は、
Glaisher-Ramanujan関数
なる級数を研究した。また、S. Ramanujan も G. H. Hardy 宛ての書簡でこの級数 (の特殊値) に言及している。ここでは独自に 「Glaisher - Ramanujan 関数」 と称し、関数記号を上記のとおりとする。これは Eisenstein 級数によって、
  • Glaisher-Ramanujan関数とEisenstein級数との関係
と表わされる。
 Glaisher - Ramanujan 関数は、特殊値
  • Glaisher-Ramanujan関数の特殊値
を持つ。後者は S. Ramanujan によって得られた。
 Glaisher - Ramanujan 関数は、複素s平面上の超越整関数である。零点の位置について特に規則性は見られない。定義域の実部が負の無限大に近付くとき、Glaisher - Ramanujan 関数は、
  • Glaisher-Ramanujan関数の極限値
となる。

【註記】
 ※1:この関数等式は、分数級数から容易に導くことができる。例えば、擬保型性は (重みkが4以上の偶数であるがゆえ)、
  • 擬保型性の導出方法
となる。

 ※2:重みkが正の偶数でない場合のG[k](τ)が満たす関数等式は、(恐らく何らかの研究結果があると思われるが) 当サイト管理人が調査した限りでは不明である。今後、判明すれば記事を追加する予定である。

 ※3:導関数の公式のうち、2~3番目を Fourier 級数で表現して係数比較すれば、約数関数の恒等式
  • 約数関数の恒等式
が得られる。

Eisenstein級数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における Eisenstein 級数G[8](τ)のグラフ。
  • Eisenstein級数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする Eisenstein 級数G[8](τ)のグラフ。2番目は、値域を逆双曲線正弦目盛にした場合である (以下同様)。
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする Eisenstein 級数G[8](z)のグラフ。
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

 qを複素変数とする Eisenstein 級数G[8](q)のグラフ。
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

Eisenstein級数の記号

 上半平面内で常に実数値をとる直線上における Eisenstein 級数G[2](τ)のグラフ。
  • Eisenstein級数のグラフ(実数値)

 τを複素変数とする Eisenstein 級数G[2](τ)のグラフ。2番目は、値域を逆双曲線正弦目盛にした場合である (以下同様)。
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする Eisenstein 級数G[2](z)のグラフ。
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

 qを複素変数とする Eisenstein 級数G[2](q)のグラフ。
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

Eisenstein級数の記号

 τを複素変数とする Eisenstein 級数G[3](τ)のグラフ。2番目は、値域を逆双曲線正弦目盛にした場合である (以下同様)。
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする Eisenstein 級数G[3](z)のグラフ。
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

 qを複素変数とする Eisenstein 級数G[3](q)のグラフ。
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

 アニメーション(9.88MB)
 τを複素変数とする Eisenstein 級数G[k](τ)のグラフ。
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数:動画)

Eisenstein級数の記号(1)Eisenstein級数の記号(2)

 τを複素変数とする Eisenstein 級数G[7+3i](τ)のグラフ。2番目は、値域を逆双曲線正弦目盛にした場合である (以下同様)。
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

 zを複素変数とする Eisenstein 級数G[7+3i](z)のグラフ。
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

 qを複素変数とする Eisenstein 級数G[7+3i](q)のグラフ。
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

 アニメーション(6.08MB)
 τを複素変数とする Eisenstein 級数G[k](τ)のグラフ。
  • Eisenstein級数のグラフ(複素変数:動画)

Eisenstein級数(変数:k)の記号

 重みkを複素変数とする Eisenstein 級数G[k](i/10)のグラフ。
  • Eisenstein級数(変数:k)のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数(変数:k)のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数(変数:k)のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数(変数:k)のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数(変数:k)のグラフ(複素変数)

 重みkを複素変数とする Eisenstein 級数G[k](1/2+i/10)のグラフ。
  • Eisenstein級数(変数:k)のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数(変数:k)のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数(変数:k)のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数(変数:k)のグラフ(複素変数)
  • Eisenstein級数(変数:k)のグラフ(複素変数)

Glaisher-Ramanujan関数の記号

 実変数の Glaisher - Ramanujan 関数g(x)のグラフ。
  • Glaisher-Ramanujan関数のグラフ(実変数)

 Glaisher - Ramanujan 関数g(9+ix)のグラフ (①絶対値, ②実部と虚部)。①の極小点はx軸に到達しているように見えるが、実はいずれも零点ではない。
  • Glaisher-Ramanujan関数のグラフ(Re(s)=9上)
  • Glaisher-Ramanujan関数のグラフ(Re(s)=9上)

 複素変数の Glaisher - Ramanujan 関数g(s)のグラフ。2番目は、値域を常用対数目盛にした場合である。
  • Glaisher-Ramanujan関数のグラフ(複素変数)
  • Glaisher-Ramanujan関数のグラフ(複素変数)
  • Glaisher-Ramanujan関数のグラフ(複素変数)
  • Glaisher-Ramanujan関数のグラフ(複素変数)
  • Glaisher-Ramanujan関数のグラフ(複素変数)
  • Glaisher-Ramanujan関数のグラフ(複素変数)

実解析的 Eisenstein 級数

日:実解析的Eisenstein級数非正則アイゼンシュタイン級数
英:Real analytic Eisenstein series,Non-holomorphic Eisenstein series
仏:Série rélle analytique d'Eisenstein,独:Reel-analytisch Eisensteinreihe

 上半平面H={τ= x+i y, Im(s)>0}上の実解析的 Eisenstein 級数E(τ, s)とは、原点を除く格子点全体をわたる無限級数
  • 実解析的Eisenstein級数の定義式
で定義される非正則な Eisenstein 級数である。これは、"上半平面H上の非 Euclid 幾何的な" ラプラシアン (Euclid 平面上における通常のラプラシアンとは異なる)
非Euclid幾何的なラプラシアン
に対して、固有値と固有関数を与える一例となる※1。すなわち、実解析的 Eisenstein 級数は偏微分方程式
実解析的Eisenstein級数が満たす偏微分方程式
を満たす。(種々の理由から、大抵はs=1/2+iκと置き、固有値をs(1-s)=1/4+κ^2とする。)
 実解析的 Eisenstein 級数は、"上半平面H上の実解析的な" Fourier 級数、
  • 実解析的Eisenstein級数のFourier級数
に展開される。これは、格子点をわたる無限級数よりも広いsの領域で収束する。なお、この Fourier 級数でガンマ関数とゼータ関数の式変形を行う際は、因子φ(s)が次の性質を持つことを用いると便利である。
  • 因子φ(s)の性質
 τの関数としてのE(τ, s)は、Klein の楕円モジュラー関数と同じSL(2, Z)の保型性
  • 実解析的Eisenstein級数が満たす保型性
を満たす。一方、sの関数としては対称的な関数等式
  • 実解析的Eisenstein級数が満たす関数等式
を満たし、ゼータ関数に類似している。ただし、E(τ, s)s=1に留数3/πの極を持つ他、ζ(2s)の非自明零点と同じ位置にも極を持つ。そのため、後者の極を取り除いた
実解析的Eisenstein級数の別定義
を実解析的 Eisenstein 級数の定義とする場合もある。実際これは、特別な (2変数の正定値二次形式に対する) Epstein のゼータ関数に指数関数をかけた、
  • 実解析的Eisenstein級数とEpsteinゼータ関数との関係
によっても表わされる。(Epstein のゼータ関数は、1903年に P. Epstein によって導入された。当サイトでは未掲載。)
 「第1 Kronecker の極限公式」 とは※2、1位の極s=1を中心に Laurent 級数展開した実解析的 Eisenstein 級数の近似式
  • 第1-Kroneckerの極限公式
のこと (通常は後者の方) を言う※3。
 一般の特殊線形群SL(2, R)に関してもΔ(H)の固有関数となる保型形式が定義されており、それらは1948年の H. Maass による研究に因んで、Maass 形式と呼ばれている。その多くは、虚数方向が第2種変形 Bessel 関数等で変数分離された Fourier 級数で表わされる。実解析的 Eisenstein 級数はその特別な例であり、数論、特に Riemann 予想との対比を念頭に置いた Selberg ゼータ関数の研究で用いられる他、前述の Kronecker 極限公式が二次形式論や代数的整数論に現れる。

【註記】
 ※1:ただし、実解析的 Eisenstein 級数は、上半平面H上の任意関数が正規固有関数展開されるときの級数項にではなく、積分変換項 (が必要となる特殊線形群の元のとき) の被積分関数に現れるという意味で、固有関数に相当する。固有値も連続変数sに対して定まる値なので、むしろ Fourier (積分) 変換の連続スペクトルに相当している。
 一方、級数項に現れる固有関数は Maass 波動形式と呼ばれ、その場合の固有値は離散的に分布する。

 ※2:当サイトでは、「第2 Kronecker の極限公式」 については説明しない。

 ※3:実は、前者の Kronecker 極限公式は当サイト管理人が求めた結果で見慣れない形になっている。そのため、導出過程 (特に、Glaisher - Kinkelin 定数が現れる理由) を独自研究の頁に掲載しています。

実解析的Eisenstein級数の記号

 τを複素変数とする実解析的 Eisenstein 級数実解析的Eisenstein級数の記号のグラフ。この関数は、Re(s)=1/2のときに偏角が2値しか取らないので、複素解析的な関数ではない。
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

 実解析的 Eisenstein 級数E(τ, s)は、τに関するモジュラー変換で不変となる。
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

 τを複素変数とする実解析的 Eisenstein 級数実解析的Eisenstein級数の記号のグラフ。一般にRe(s)≠1/2のときでも、偏角は全ての値を取るものの複素解析的な関数のそれとは異なる。
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

 τを複素変数とする実解析的 Eisenstein 級数実解析的Eisenstein級数の記号のグラフ。この関数も、同様に複素解析的な関数ではない。
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

 アニメーション(12.80MB)
 τを複素変数とする実解析的 Eisenstein 級数E(τ, s)のグラフ。
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数:動画)

実解析的Eisenstein級数の記号

 Re(s)=1/2上の実解析的 Eisenstein 級数実解析的Eisenstein級数の記号のグラフ。
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(臨界線上)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(臨界線上)

 sを複素変数とする実解析的 Eisenstein 級数実解析的Eisenstein級数の記号のグラフ。
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

 Re(s)=1/2上の実解析的 Eisenstein 級数実解析的Eisenstein級数の記号のグラフ。
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(臨界線上)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(臨界線上)

 sを複素変数とする実解析的 Eisenstein 級数実解析的Eisenstein級数の記号のグラフ。
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

 Re(s)=1/2上の実解析的 Eisenstein 級数実解析的Eisenstein級数の記号のグラフ。
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(臨界線上)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(臨界線上)

 sを複素変数とする実解析的 Eisenstein 級数実解析的Eisenstein級数の記号のグラフ。
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

実解析的Eisenstein級数の記号

 Re(s)=1/2上の実解析的 Eisenstein 級数実解析的Eisenstein級数の記号のグラフ。
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(臨界線上)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(臨界線上)

 sを複素変数とする実解析的 Eisenstein 級数実解析的Eisenstein級数の記号のグラフ。
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

 Re(s)=1/2上の実解析的 Eisenstein 級数実解析的Eisenstein級数の記号のグラフ。
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(臨界線上)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(臨界線上)

 sを複素変数とする実解析的 Eisenstein 級数実解析的Eisenstein級数の記号のグラフ。
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)

 Re(s)=1/2上の実解析的 Eisenstein 級数実解析的Eisenstein級数の記号のグラフ。
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(臨界線上)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(臨界線上)

 sを複素変数とする実解析的 Eisenstein 級数実解析的Eisenstein級数の記号のグラフ。
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
  • 実解析的Eisenstein級数のグラフ(複素変数)
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