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Hermite 関数

Hermite 関数

日:Hermite関数エルミート関数
英:Hermite function,仏:Fonction d'Hermite,独:Hermitesche funktion

 二階線形常微分方程式 (Hermite の微分方程式)
Hermiteの微分方程式
の基本解であるHermite関数の記号を、第1種・第2種 Hermite 関数という。特に、第1種 Hermite 関数は、次数vが負でない整数nのときは Hermite 多項式となり、具体的に
  • Hermite多項式
のようになる。これらの多項式は、母関数表示や Rodrigues の公式
Hermite多項式の定義
によっても簡潔に表わせる。また、直交多項式でもあるが、この点については後述する。
 一般の次数に対する第1種 Hermite 関数は、合流型超幾何関数を用いて
  • 第1種Hermite関数の定義
と表わされる。また、Weber 関数 (→ 放物柱関数)Weber関数(放物柱面関数)の記号との間にも
第1種Hermite関数と放物柱関数との関係
の関係がある。
 Hermite の微分方程式の一般解は、Hermiteの微分方程式の基本解1Hermiteの微分方程式の基本解2の線形結合で表わされる。第2種 Hermite 関数は、この線形結合の形または合流型超幾何関数によって
  • 第2種Hermite関数の定義
と定義される。なお、第2種 Hermite 関数の標準的な定義の形、および関数記号は存在していない。上記と同等の定義は、森口繁一・宇田川銈久・一松 信「岩波 数学公式Ⅲ 特殊関数」p.94 等にある。(超幾何関数系の第2種関数の定義方法に対する当サイトでの方針は、別頁「Questions」を参照。)
 なお、第1種・第2種 Hermite 関数は、ともに超越整関数である。また、v次の Hermite 関数は、線形漸化式によってv-1次及びv-2次の Hermite 関数で表わせる。その際、第2種は第1種と同じ形の漸化式で表わされる (式の詳細は、Hermite 次数関数の所に記載)。
 歴史的に Hermite 関数は、P. S. Laplace の研究にその萌芽が見られるが、現在とほとんど変わらない形に整備し理論展開をおこなった C. Hermite に因んで、その名が冠せられている。この他にも P. L. Chebyshev が、数値計算法への Hermite 関数の応用等に対して多くの貢献をしている。
 Hermite 関数、とりわけ Hermite 多項式は、物理学に多くの応用事例があり、その中でも、量子力学における調和振動子の波動関数は特に有名である (詳細は、別頁「特殊関数応用編」を参照)。

第1種Hermite関数の記号

 実変数の第1種 Hermite 関数のグラフ。①整数次v=0~6 (+1)。②非整数次v=0~6 (+0.2)。③非整数次v=-6~0 (+0.2)。

 複素変数の第1種 Hermite 関数第1種Hermite関数の記号のグラフ。
  • 第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)

 複素変数の第1種 Hermite 関数第1種Hermite関数の記号のグラフ。
  • 第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)

 複素変数の第1種 Hermite 関数第1種Hermite関数の記号のグラフ。
  • 第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)

 アニメーション(7.53MB)
 複素変数の第1種 Hermite 関数のグラフ。v=-4~4 (+0.1)。
  • 第1種Hermite関数のグラフ(複素変数:動画)

第2種Hermite関数の記号

 実変数の第2種 Hermite 関数のグラフ。①整数次v=0~6 (+1)。②非整数次v=0~6 (+0.2)。③非整数次v=-6~0 (+0.2)。

 複素変数の第2種 Hermite 関数第2種Hermite関数の記号のグラフ。
  • 第2種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite関数のグラフ(複素変数)

 複素変数の第2種 Hermite 関数第2種Hermite関数の記号のグラフ。
  • 第2種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite関数のグラフ(複素変数)

 複素変数の第2種 Hermite 関数第2種Hermite関数の記号のグラフ。
  • 第2種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite関数のグラフ(複素変数)

Hermite 関数(正規化)

 第1種 Hermite 関数は、次数vが負でない整数m,nのときは Hermite 多項式となり、直交性
  • 第1種Hermite関数の直交性
を有する。このため任意の関数は、区間(-∞, +∞)において Hermite 多項式の無限級数に展開可能である。通常、直交関数系の理論では、m=nの場合に積分値が1になるように定数倍の調節をする。(これを正規化という。)
 ここでは始めから正規化され、次数vも整数に限らないとした関数
  • (正規化)第1種Hermite関数の定義
を定義する。これを用いれば先の積分は
  • (正規化)第1種Hermite関数の直交性
となる (この関数記号は、正規化の旨を明示するため独自に導入したものである)。

(正規化)第1種Hermite関数の記号

 実変数の(正規化)第1種 Hermite 関数のグラフ。①整数次v=0~9 (+1)。②非整数次v=0~9 (+0.2)。

 実2変数の(正規化)第1種 Hermite 関数(正規化)第1種Hermite関数の記号のグラフ。
  • (正規化)第1種Hermite関数のグラフ(実2変数)

 複素変数の(正規化)第1種 Hermite 関数(正規化)第1種Hermite関数の記号のグラフ。
  • (正規化)第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • (正規化)第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • (正規化)第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • (正規化)第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • (正規化)第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)

 複素変数の(正規化)第1種 Hermite 関数(正規化)第1種Hermite関数の記号のグラフ。
  • (正規化)第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • (正規化)第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • (正規化)第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • (正規化)第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)
  • (正規化)第1種Hermite関数のグラフ(複素変数)

放物柱関数

日:放物柱関数
英:Parabolic cylinder function,仏:Fonction cylindre parabolique,独:Parabolischezylinderfunktion

 二階線形常微分方程式
一般的な放物柱関数の微分方程式
は次のどちらかの標準型
  • 放物柱関数の微分方程式
に帰着できる。しかし両者はziza-aに置き換えれば互いに移り変われるので、一方のみを考察すれば充分である。そこで通常は、第一の微分方程式について基本解放物柱関数の記号が定義されている。これを第1種・第2種放物柱関数という。放物柱関数という名称があるのは、Laplace の方程式を放物柱座標によって変数分離すると、第一の微分方程式が現れるからである。またこの微分方程式は、合流型超幾何微分方程式の特別な場合であるので、二つの解は
  • 放物柱関数の定義
のように合流型超幾何関数を用いて表わされる。ただしこの解の表示式では、aが正の半奇数のときに値を持たないので、この場合は別の方法で定義される。
 特に、第1種放物柱関数は
  • 放物柱関数とHermite関数との関係
なる関係があり、本質的には第1種 Hermite 関数である。
 第2種放物柱関数は、第1種放物柱関数を用いて
  • 放物柱関数の第1種・第2種間の関係
と表わされるが、これはaが負の半奇数のときに値を持たない。この場合も同様に別の方法で定義される。
 なお、第1種・第2種放物柱関数は、ともに超越整関数である。一般に、3個の確定特異点がすべて無限遠点で合流し、2級の不確定特異点となった二階線形常微分方程式の解は、放物柱関数で表わされる。
 また、a次の放物柱関数は、線形漸化式によってa-1次及びa-2次の放物柱関数で表わせる。(第1種と第2種の漸化式の形は、若干符号箇所が異なる。)
 なお、二階線形常微分方程式
Weberの微分方程式
の解Weber関数(放物柱面関数)の記号を放物柱関数ということも多い。この場合は、Weber 関数と呼ばれることもある※1。微分方程式の基本解として、
  • Weberの微分方程式の基本解
のうちの2個を選択することができる。明らかに、
放物柱関数とWeber関数との関係
である。(よって以下において、Weber関数(放物柱面関数)の記号は描画しない。)
 前述のように、第1種・第2種放物柱関数は本質的に正規化された Hermite 関数であり、両者のグラフの概形もよく似ている。

【註記】
※1:この Weber とは、(数学者の) Heinrich Martin Weber のことである。Anger - Weber 関数の Heinrich Friedrich Weber (物理学者)とは別人であることに注意。

第1種放物柱関数の記号

 実変数の第1種放物柱関数のグラフ。a=-5~5 (+0.2)。
  • 第1種放物柱関数のグラフ(実変数)

 複素変数の第1種放物柱関数第1種放物柱関数の記号のグラフ。
  • 第1種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種放物柱関数のグラフ(複素変数)

 複素変数の第1種放物柱関数第1種放物柱関数の記号のグラフ。
  • 第1種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種放物柱関数のグラフ(複素変数)

 複素変数の第1種放物柱関数第1種放物柱関数の記号のグラフ。
  • 第1種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種放物柱関数のグラフ(複素変数)

第2種放物柱関数の記号

 実変数の第2種放物柱関数のグラフ。a=-5~5 (+0.2)。
  • 第2種放物柱関数のグラフ(実変数)

 複素変数の第2種放物柱関数第2種放物柱関数の記号のグラフ。
  • 第2種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種放物柱関数のグラフ(複素変数)

 複素変数の第2種放物柱関数第2種放物柱関数の記号のグラフ。
  • 第2種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種放物柱関数のグラフ(複素変数)

 複素変数の第2種放物柱関数第2種放物柱関数の記号のグラフ。
  • 第2種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種放物柱関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種放物柱関数のグラフ(複素変数)

Hermite 次数関数

 Hermite 関数は、次数を変数と考えることもできる。すなわちzを変数とするときの
Hermite次数関数の記号
である。それらは冪級数展開式の形によれば、ガンマ関数の逆数やポリガンマ関数の無限和とも解釈できるが、「Hermite 次数関数」と称し、この頁で取り扱うこととする。また、Hermite 関数の公式の多くが、形を変えずに変数と次数の意味を交換するだけで、そのまま Hermite 次数関数の公式とすることができる。特に、次数に関する漸化式
  • Hermite次数関数の関数等式
は、Hermite 次数関数の関数等式と解せられる。また、Hermite次数関数の記号の著しい性質として
  • Hermite次数関数の関係式
があげられる。

第1種Hermite次数関数の記号

 実変数の第1種 Hermite 次数関数のグラフ。α=-5~5 (+0.2)。
  • 第1種Hermite次数関数のグラフ(実変数)

 複素変数の第1種 Hermite 次数関数第1種Hermite次数関数の記号のグラフ。
  • 第1種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)

 複素変数の第1種 Hermite 次数関数第1種Hermite次数関数の記号のグラフ。
  • 第1種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)
  • 第1種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)

第2種Hermite次数関数の記号

 実変数の第2種 Hermite 次数関数のグラフ。α=-5~5 (+0.2)。
  • 第2種Hermite次数関数のグラフ(実変数)

 複素変数の第2種 Hermite 次数関数第2種Hermite次数関数の記号のグラフ。
  • 第2種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)

 複素変数の第2種 Hermite 次数関数第2種Hermite次数関数の記号のグラフ。
  • 第2種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)
  • 第2種Hermite次数関数のグラフ(複素変数)

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