特殊関数 グラフィックスライブラリー
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q-特殊関数 Menu
q-ガンマ関数(q-階乗関数)
q-ガンマ関数
日:q-ガンマ関数,q-Γ関数英:q-gamma function,仏:q-fonction gamma,独:q-gammafunktion
F. H. Jackson が定義した q-ガンマ関数
は、ガンマ関数の q-類似に相当する。つまり極限操作によって
のように q-階乗となる。この値は、実数方向の擬周期性とも言うべき関数等式
さらにガンマ関数には無い q-ガンマ関数の公式として、虚数方向の擬周期性とも言うべき
を満たす。したがってガンマ関数の相補公式で三角関数となる部分は、q-ガンマ関数の場合では
のように楕円テータ関数が現れる。
なお、q-ガンマ関数は、このほかにも倍数公式など多くの公式を満たす。
複素解析関数としての q-ガンマ関数は、において1位の極を持つ有理型関数で、零点をもたない。よって、q-ガンマ関数の逆数は超越整関数である。
q-ガンマ関数は、q-超幾何関数を冪級数展開したときの係数を表わすために用いる等、他の q-特殊関数とともに現れることが多い。
実変数の q-ガンマ関数のグラフ。=0.02~0.98 (+0.02)。
を複素変数とする q-ガンマ関数のグラフ。
を複素変数とする q-ガンマ関数のグラフ。=0.5 のときは周期関数になる。
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を複素変数とする q-ガンマ関数のグラフ。=1/51~1 (+1/51) 。
を複素変数とする q-ガンマ関数のグラフ。
を複素変数とする q-ガンマ関数のグラフ。
実変数の q-ガンマ関数の逆数のグラフ。=0.02~0.98 (+0.02)。
を複素変数とする q-ガンマ関数の逆数のグラフ。2番目は、1番目のグラフの垂直軸を常用対数目盛にした場合。
を複素変数とする q-ガンマ関数の逆数のグラフ。=0.5 のときは周期関数になる。2番目は、1番目のグラフの垂直軸を常用対数目盛にした場合。
q-ポリガンマ関数
q-ガンマ関数を、変数について対数微分したを、q-ディガンマ関数という。および、これを逐次微分した
なる一群の関数 (q-トリガンマ関数, q-テトラガンマ関数, q-ペンタガンマ関数, …) を総称して、q-ポリガンマ関数という。ここに
である※1。(以下同様。)
q-ポリガンマ関数は極限操作によって
また、q-ディガンマ関数については実数方向の擬周期性とも言うべき関数等式
および特殊値の公式
を満たす。ここには、後述の q-Euler 定数である。他の q-ポリガンマ関数についても、類似の公式を満たす。
さらにポリガンマ関数には無い q-ポリガンマ関数の公式として、虚数方向では周期性
を持っている。したがって相補公式は、例えば q-ディガンマ関数および q-トリガンマ関数の場合
のように、楕円ゼータ関数および楕円関数が現れる。ここに、は完全楕円積分である。
なお、q-ポリガンマ関数は、このほかにも倍数公式など多くの公式を満たす。
複素解析関数としての q-ポリガンマ関数は、において位の極をもつ有理型関数である。
q-ポリガンマ関数は、Lambert 級数などの級数総和の値として現れるほか、q-ガンマ関数と同様に他の q-特殊関数に付随して現れることが多い。
【註記】
※1:この見慣れない記号は、独自に導入したものである。しかし、この記号は計算可能な数式で表現するための便宜的なもので、q-ポリガンマ関数が q-ガンマ関数の対数の逐次微分から得られるという定義そのものは変わらない。したがって、一般に定着している q-ポリガンマ関数と全く同じ値を与える。
実変数の q-ポリガンマ関数のグラフ。=0.02~0.98 (+0.02)。※1:この見慣れない記号は、独自に導入したものである。しかし、この記号は計算可能な数式で表現するための便宜的なもので、q-ポリガンマ関数が q-ガンマ関数の対数の逐次微分から得られるという定義そのものは変わらない。したがって、一般に定着している q-ポリガンマ関数と全く同じ値を与える。
を複素変数とする q-ポリガンマ関数のグラフ。
を複素変数とする q-ポリガンマ関数のグラフ。
を複素変数とする q-ポリガンマ関数のグラフ。
を複素変数とする q-ポリガンマ関数のグラフ。
実変数の q-ポリガンマ関数のグラフ。=0.02~0.98 (+0.02)。
を複素変数とする q-ポリガンマ関数のグラフ。
を複素変数とする q-ポリガンマ関数のグラフ。
を複素変数とする q-ポリガンマ関数のグラフ。
を複素変数とする q-ポリガンマ関数のグラフ。
実変数の q-ポリガンマ関数のグラフ。=0.02~0.98 (+0.02)。
を複素変数とする q-ポリガンマ関数のグラフ。
を複素変数とする q-ポリガンマ関数のグラフ。
を複素変数とする q-ポリガンマ関数のグラフ。
を複素変数とする q-ポリガンマ関数のグラフ。(q-テトラガンマ関数になると、前掲のグラフと一致してしまう。)
q-ベータ関数
q-ベータ関数は、q-ガンマ関数との間で次の関係がある。と解釈される。ここに
q-ベータ関数も、q-ガンマ関数と同様に他の q-特殊関数に付随して現れることが多い。
実2変数の q-ベータ関数のグラフ。(②は①を異なる方向から。④は値域の座標を逆双曲線正弦関数で圧縮した場合。)
実2変数の q-ベータ関数のグラフ。(②は①を異なる方向から。④は値域の座標を逆双曲線正弦関数で圧縮した場合。)
実2変数の q-ベータ関数のグラフ。 順に、①, ②, ③, ④。
q-Euler 定数
q-Euler 定数とは、q-ポリガンマ関数におけるでの値をもとに定義される、Euler 定数、および整数点での Riemann ゼータ関数の値についての q-類似である。
極限操作によって
複素関数としての q-Euler 定数は、を分枝切断線とし単位円を真性特異線 (真性特異点が周密に集まった曲線) とする。したがって厳密には、単位円の内部と外部は互いに他方からの解析接続ではない。
実変数の q-Euler 定数のグラフ。②は①の一部分を拡大した場合。いずれも =0~10 (+1)。
複素変数の q-Euler 定数のグラフ。
複素変数の q-Euler 定数のグラフ。
複素変数の q-Euler 定数のグラフ。
複素変数の q-Euler 定数のグラフ。