Home Menu

独自研究

  「当て推量数学」 で探索する 「新しい特殊関数」。

楕円 Fibonacci 関数

 Fibonacci 数Fibonacci数は、漸化式
  • Fibonacci数の漸化式
で定義される数列で、数学のみならず、自然界の様々な事象に広く見られる。
 この数列に対して、nを複素数に拡張した「Fibonacci 関数」
  • Fibonacci関数
を定義できることが既に知られており、関数等式
  • Fibonacci関数の関数等式
を満たす。なお参考までに、実変数および複素変数の Fibonacci 関数のグラフは次のとおり。
  • Fibonacci関数のグラフ(実変数)
  • Fibonacci関数のグラフ(複素変数)
  • Fibonacci関数のグラフ(複素変数)

 以下では、これを楕円関数化することを考えた。

楕円 Fibonacci 関数

 実数方向では Fibonacci 関数の関数等式を満たし、同時に、虚数方向でも類似する関数等式を満たすような関数を
  • 楕円Fibonacci関数の定義
で定義し、これを「楕円 Fibonacci 関数」と呼ぶこととした。
 楕円 Fibonacci 関数は、次の関数等式や性質を満たす。
  • 楕円Fibonacci関数の関数等式
 次のグラフからも分かるように、楕円 Fibonacci 関数は実軸に対して鏡映対称とならない。このため、非整数の実数上で楕円 Fibonacci 関数は一般に複素数値となる。
 実変数の楕円 Fibonacci 関数楕円Fibonacci関数の記号と、複素変数の楕円 Fibonacci 関数楕円Fibonacci関数の記号のグラフ。(実変数のグラフの赤線は実部、青線は虚部。)
  • 楕円Fibonacci関数のグラフ(実変数)
  • 楕円Fibonacci関数のグラフ(複素変数)
  • 楕円Fibonacci関数のグラフ(複素変数)

 楕円 Fibonacci 関数は、次のように一般化できる。
  • 一般的な楕円Fibonacci関数の定義
 一般化楕円 Fibonacci 関数は、次の関数等式や性質を満たす。
  • 一般的な楕円Fibonacci関数の関数等式
特に、一般的な楕円Fibonacci関数の記号である。また、楕円Lucas関数の記号は Lucas 数に対する「楕円 Lucas 関数」となる。
 実変数の楕円 Lucas 関数楕円 Lucas 関数と、複素変数の楕円 Lucas 関数楕円Lucas関数の記号のグラフ。(実変数のグラフの赤線は実部、青線は虚部。)
  • 楕円Lucas関数のグラフ(実変数)
  • 楕円Lucas関数のグラフ(複素変数)
  • 楕円Lucas関数のグラフ(複素変数)

虚数方向に周期的な Fibonacci 関数

 前の結果を応用して、実数方向では Fibonacci 関数の関数等式を満たし、同時に、虚数方向では周期関数となる「周期的 Fibonacci 関数」
  • 周期的Fibonacci関数の定義
が定義できる。
 周期的 Fibonacci 関数は、次の関数等式や性質を満たす。
  • 周期的Fibonacci関数の関数等式
 次のグラフからも分かるように、周期的 Fibonacci 関数は実軸に対して鏡映対称となる。このため、実軸上で周期的 Fibonacci 関数は常に実数値となる。
 実変数の周期的 Fibonacci 関数周期的Fibonacci関数の記号と、複素変数の周期的 Fibonacci 関数周期的Fibonacci関数の記号のグラフ。
  • 周期的Fibonacci関数のグラフ(実変数)
  • 周期的Fibonacci関数のグラフ(複素変数)
  • 周期的Fibonacci関数のグラフ(複素変数)

 (Mathematica Code 楕円 Fibonacci 関数のコードを、「Mathematica Code」 の頁に掲載しています。)

未知の Lambert 級数

 Lambert 級数はq-級数の一種と見ることができ、保型関数論や数論との繋がりもある。Lambert 級数の母関数は、
  • Lambert級数と冪級数との関係
で表わされる。特に、
  • 特殊なLambert級数
となることが知られている。ここに、μ(n)Möbius 関数φ(n)Euler のトーシェント関数σ(a, n)約数関数、およびλ(n)Liouville 関数である。このうち、3番目と4番目の関係式は、楕円モジュラー関数と関連がある。
 以下では、上記と異なる係数の Lambert 級数や、Lambert 級数そのものの拡張について考える。

他の数論的関数が係数の場合

 前述とは異なる数論的関数を係数とする Lambert 級数として、
  • 未知の特殊Lambert級数
を考える。ここに、ν(n)は素因数分解に含まれる異なる素数の個数 (素数ニュー関数)、Λ(n)Von Mangoldt のラムダ関数、およびτ(n)Ramanujan のタウ関数である。これらの母関数は果たして何であろうか?…。
 各関数の複素変数でのグラフ。順に、①未知の特殊Lambert級数, ②未知の特殊Lambert級数, ③未知の特殊Lambert級数, ④未知の特殊Lambert級数, ⑤未知の特殊Lambert級数, ⑥未知の特殊Lambert級数

 結果のみから推測すれば、1, 3, 4番目は互いに似ており、重み2の Eisenstein 級数との類似を感じさせる。2番目は重み6の Eisenstein 級数と類似している。5番目は何となく初等関数に還元できそうな気がする。6番目は尖点形式に似ている。

「Mandelbrot - Lambert 級数」

 Lambert 級数の各項Lambert級数の項をグラフで見ると、次のようになる。
  • Lambert級数の各項のグラフ
  • Lambert級数の各項のグラフ
  • Lambert級数の各項のグラフ
  • Lambert級数の各項のグラフ
  • Lambert級数の各項のグラフ
  • Lambert級数の各項のグラフ
  • Lambert級数の各項のグラフ
  • Lambert級数の各項のグラフ

 Mandelbrot 集合の反復力学系関数を
  • Mandelbrot集合の反復力学系関数
で定義する (cの関数のとき Mandelbrot 集合、zの関数のとき Julia 集合)。
 このとき、Mandelbrot-Lambert級数の項をグラフで見ると、次のようになる。
  • Mandelbrot-Lambert級数の各項のグラフ
  • Mandelbrot-Lambert級数の各項のグラフ
  • Mandelbrot-Lambert級数の各項のグラフ
  • Mandelbrot-Lambert級数の各項のグラフ
  • Mandelbrot-Lambert級数の各項のグラフ
  • Mandelbrot-Lambert級数の各項のグラフ
  • Mandelbrot-Lambert級数の各項のグラフ
  • Mandelbrot-Lambert級数の各項のグラフ

 これらの結果は、あたかも Lambert 級数の「Mandelbrot 集合版」のようになっている。そこで、次の関数を考える。
  • Mandelbrot-Lambert級数の定義
 各関数の複素変数でのグラフ。順に、①Mandelbrot-Lambert級数の記号, ②Mandelbrot-Lambert級数の記号, ③Mandelbrot-Lambert級数の記号, ④Mandelbrot-Lambert級数の記号, ⑤Mandelbrot-Lambert級数の記号, ⑥Mandelbrot-Lambert級数の記号, ⑦Mandelbrot-Lambert級数の記号, ⑧Mandelbrot-Lambert級数の記号

素数正弦関数・素数ガンマ関数

 古い (恐らく1990年代前半の) ノートを見ていて、当時から下記の独自関数を考えていた事を思い出しました。再度検証してみたところ新たな結果も得られたので、今回ここで取り上げることにしました。(いずれも、やや自明な結果かもしれない。)

素数正弦関数

 正負の素数に1位の零点を持つ超越整関数
  • 素数正弦関数
を、素数正弦関数と呼ぶことにする。その対数微分は、素数ゼータ関数素数ゼータ関数の記号の偶数での特殊値を用いて
素数正弦関数の対数微分の冪級数展開
と表わされる。よって、素数正弦関数自体の冪級数展開式は
  • 素数正弦関数の冪級数展開
となる。
 素数正弦関数と正弦関数の商
素数正弦関数と正弦関数の商
は、0, ±1, 正負の合成数に1位の零点を持つ超越整関数となる。この関数を用いれば、素数正弦関数の素数における微係数 (傾き) は
素数正弦関数の素数における微係数
で表わされる。
 素数正弦関数のグラフは次のようになる。
  • 素数正弦関数のグラフ(実変数)
  • 素数正弦関数のグラフ(複素変数)

素数ガンマ関数

 負の素数に1位の極を持ち、零点を持たない有理型関数
  • 素数ガンマ関数
を、素数ガンマ関数と呼ぶことにする。ここに、Meissel-Mertens定数の記号B1Meissel - Mertens 定数とする (以下同様)。
 素数ガンマ関数の対数微分は、素数ゼータ関数素数ゼータ関数の記号の特殊値を用いて
  • 素数ガンマ関数の対数微分の冪級数展開
と表わされる。よって、素数ガンマ関数の逆数の冪級数展開式は
  • 素数ガンマ関数の逆数の冪級数展開
となる。
 また、素数ガンマ関数の対数微分の冪級数展開式、および Meissel - Mertens 定数の定義式から
素数ガンマ関数の特殊値
となることが分かる。ここに、Eulerの定数γEuler の定数である。
 素数ガンマ関数は、素数正弦関数と
素数ガンマ関数と素数正弦関数の関係
の関係にある。しかし、ガンマ関数が満たす差分関数等式に相当するような、素数ガンマ関数の関係式は見つかっていない (恐らくそのような関係式は持っていない。よって 「ガンマ関数」 を含む名称で呼ぶのは適切でないかもしれない)。
 素数ガンマ関数のグラフは次のようになる。
  • 素数ガンマ関数のグラフ(実変数)
  • 素数ガンマ関数のグラフ(複素変数)

非 Bohr - Mollerup 型ガンマ関数

 kを実数パラメータ、zを複素変数とする関数f(k, z)は、f(k, z+1)=f(k, z), f(k, 1)=1, f(1, z)=1を満たす任意の周期関数とする。
 このとき、関数g(k, z) = f(k, z)*Γ(z)は、Bohr - Mollerup の定理①,②を満たすが、定理③は満たさない。すなわち、
  • g(k, z)の性質
となり、階乗の "擬似的な" 連続化に相当する。
 しかし、実変数のグラフは周期関数の影響から振動し、正の定義域で一般に単調増加にならない。この結果は、「1より大きい階乗 (の連続化) は単調増加になるはずだ」 という私達の理性にも反している。

周期関数因子が三角関数の例

  • g1(k, z)
 この関数の実変数グラフ、および複素変数グラフ (アニメーション:6.27MB)
  • 非Bohr-Mollerup型ガンマ関数g1(k, z)のグラフ
  • 非Bohr-Mollerup型ガンマ関数g1(k, z)のグラフ

周期関数因子が楕円関数の例

  • g2(k, z)
 この関数の実変数グラフ、および複素変数グラフ (アニメーション:7.82MB)
  • 非Bohr-Mollerup型ガンマ関数g2(k, z)のグラフ
  • 非Bohr-Mollerup型ガンマ関数g2(k, z)のグラフ

真性特異点を持つ二重周期関数

 Weierstrass の楕円関数およびその導関数の部分分数展開式を、次のように変形した関数を定義する。ただし、周期をΩ=2m*ω1+2n*ω2とし、総和記号は Weierstrass の楕円関数に準じる。
  • P2(z | ω1, ω2), P3(z | ω1, ω2)の定義式
 関数P2,P3は二重周期関数であるが、格子状に並ぶ真性特異点を持ち、その周囲に無数の零点がある。したがって、(有理型関数ではないので) 本来は楕円関数ではないが、さしずめ 「位数が∞の楕円関数」 とも言える状況になっている。

複素変数のP2(z | ω1, ω2)のグラフ。
  • P2(z | ω1, ω2)のグラフ(複素変数)
  • P2(z | ω1, ω2)のグラフ(複素変数)
複素変数のP3(z | ω1, ω2)のグラフ。
  • P3(z | ω1, ω2)のグラフ(複素変数)
  • P3(z | ω1, ω2)のグラフ(複素変数)

 P(z) = P(z | w1, w2) = P(z, {g2, g3})とし、そのk階導関数をP(k)(z)と表記する。また、Eisenstein 級数G k(τ)=G k(ω1/ω2)とするとき、関数P2,P3は、Weierstrass の楕円関数の無限級数、および Laurent 級数に展開できる。(ただし、後者は有限の収束半径を持つ。)
  • P2(z | ω1, ω2), P3(z | ω1, ω2)のLaurent級数展開式等
ここに、Laurent 級数展開の係数は、
  • Laurent級数展開の係数の定義式
である。特に、hが小さい場合の係数
  • Laurent級数展開の初期係数
を、逆数変数の三角関数級数で表わすと、
  • Laurent級数展開の初期係数(三角関数表現)
となる。(私はこれらを用いた楕円モジュラー関数の類似をいくつか試みたが、特筆するような結果は得られなかった。)

複素変数の ①g2,2(τ), ②g2,4(τ), ③g3,1(τ), ④g3,3(τ)のグラフ。(ただし、ω1=1/2, ω2=τ/2とする。)
  • g2,2(τ)のグラフ(複素変数)
  • g2,4(τ)のグラフ(複素変数)
  • g3,1(τ)のグラフ(複素変数)
  • g3,3(τ)のグラフ(複素変数)

 さらに、部分分数展開式を Jacobi の楕円関数によって変形した関数
  • P2(z, m | ω1, ω2), P3(z, m | ω1, ω2)の定義式
を定義する。関数P2(m),P3(m)も格子状に並ぶ真性特異点を持つ二重周期関数であるが、その格子点の周囲に無数の (1位の) 極がある。

複素変数のP2(z, m | ω1, ω2)のグラフ。
  • P2(z, m | ω1, ω2)のグラフ(複素変数)
  • P2(z, m | ω1, ω2)のグラフ(複素変数)
複素変数のP3(z, m | ω1, ω2)のグラフ。
  • P3(z, m | ω1, ω2)のグラフ(複素変数)
  • P3(z, m | ω1, ω2)のグラフ(複素変数)

 (Mathematica Code 真性特異点を持つ二重周期関数等のコードを、「Mathematica Code」 の頁に掲載しています。)

【工事中】

 工事中:ここに新規項目の追加を計画しています。
 Under construction:I'm planning to add a new contents here.
工事中

Home Menu