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楕円テータ関数

楕円テータ関数

日:楕円テータ関数テータ関数θ関数
英:Theta function,仏:Fonction thêta,独:Thetafunktion

 次の Fourier 級数で表わされた4個の関数
  • 楕円テータ関数のFourier級数展開
は、楕円テータ関数 (または単に 「テータ関数」) と呼ばれる。この関数の重要な性質は、楕円関数の基本周期平行四辺形によって定まる格子点上に1位の零点を持つ超越整関数となることである。よって任意の楕円関数は、零点の位置が異なるように選んだ複数個の楕円テータ関数の商で表わせる。特に、Jacobi の楕円関数の場合は
  • 楕円テータ関数の商で表されるJacobiの楕円関数
となる (C. G. J. Jacobi は、この目的のために楕円テータ関数を導入した)。ここに、q(m)ノーム関数である。
 特に強調すべき点は、前述の Fourier 級数が極めて速く収束するため、楕円関数を数値計算する際は、楕円テータ関数を介した上記の公式を用いると都合が良いことである。
 さらに、楕円テータ関数は無限乗積
  • 楕円テータ関数の無限乗積表示式
によっても定義できる。これも収束が速いので数値計算に便利である。また、この無限乗積表示式からq-解析学が始まり、現在の量子群などにも関連していると考えられるため、歴史的に見ても重要である。特に、上記の Fourier 級数と無限乗積を比較して得られる
  • Jacobiの三重積公式
は、Jacobi の三重積公式 (Jacobi's triple product) と呼ばれ、Euler の五角数定理と並ぶ代表的なq-解析学の恒等式である。
 しばしば楕円テータ関数の記号(ここにv=1,2,3,4) は、パラメータqを省略して楕円テータ関数の略記記号と表記される。 なお、全く同じ定義の楕円テータ関数どうしであっても、表示する引数の意味は異なる場合があるので注意を要する。例えば、Jacobi の楕円関数と同じ第二変数を表示して楕円テータ関数の他の記号と表記することがある。特にτをモジュライ (moduli) 変数と考えて楕円テータ関数の保型形式による記号で表記する場合は、保型形式としての楕円テータ関数をより意識したものとなる (下記の関係式の一部がこれに該当する)。
 楕円テータ関数は非常に多くの関係式を持っている。そのうち代表的なものとして
(周期性・擬周期性)
  • 楕円テータ関数の周期性
(4個の楕円テータ関数間の関係式) :これは時折、「Riemann の関係式」 と呼ばれる。
  • 4種類の楕円テータ関数間の関係式
(擬保型形式) :これを用いて通常の保型形式を表わすこともできる※1。
  • 楕円テータ関数の保型性
(熱拡散方程式) :Fourier 級数を応用した物理学からの帰結。
  • 楕円テータ関数の熱拡散方程式
(楕円テータ関数の Mellin 変換) :Riemann ゼータ関数との関係。
  • 楕円テータ関数のMellin変換
などがよく知られている。
 種々の理由や用途によって、定数因子が異なる楕円テータ関数や、前述の Fourier 級数を一般化した楕円テータ関数の定義がいくつか存在する。そのうち、(公表しなかった C. F. Gauss を除き) Jacobi が導入した上記の楕円テータ関数は、歴史的に見て最も古く、かつ現在も広く定着している。また、楕円テータ関数に変数が2次の指数関数を掛けたものは、Weierstrass のシグマ関数と同クラスの関数である。つまり、Weierstrass のシグマ関数は 「任意の基本周期から構築される楕円テータ関数」 といえる。
 楕円テータ関数は、(楕円関数と直接関連しているかどうかに係わらず) 数論などの純粋数学や物理学等に多くの応用例がある。また、19世紀に楕円テータ関数が導入されてから以降は、その様々な拡張も試みられている。特に、Abel 関数を2個の多変数テータ関数の商として表わす理論は、その著しい例として知られている。

【註記】
※1:変数τに関して、実数方向にも1または2を周期とする擬周期性を持つが、上記の Fourier 級数や無限乗積表示式に直接代入すると簡単に求められるので、数式の記載は省略する。

楕円テータ関数の記号楕円テータ関数の記号

 実変数の楕円テータ関数のグラフ。
  • 楕円テータ関数のグラフ(実変数)
  • 楕円テータ関数のグラフ(実変数)

 複素変数の楕円テータ関数楕円テータ関数の記号のグラフ。2番目は、垂直軸を常用対数目盛にした場合である。(以下同様。)
  • 楕円テータ関数のグラフ(複素変数)
  • 楕円テータ関数のグラフ(複素変数)
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  • 楕円テータ関数のグラフ(複素変数)
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楕円テータ関数の導関数

 楕円テータ関数は、zに関する導関数
  • 楕円テータ導関数の記号
を併せて用意すると都合が良い。 例えば、微分を含む関係式
  • 楕円テータ導関数を含む関係式
などが頻繁に現れるからである。また楕円テータ関数は4階の非線形微分方程式を満たすが、詳細は省略する。
 楕円テータ関数の導関数も超越整関数なので、無限遠点を除いた複素平面上において特異点を持たない。

楕円テータ導関数の記号楕円テータ導関数の記号

 実変数の楕円テータ導関数のグラフ。
  • 楕円テータ導関数のグラフ(実変数)
  • 楕円テータ導関数のグラフ(実変数)

 複素変数の楕円テータ導関数楕円テータ導関数の記号のグラフ。2番目は、垂直軸を常用対数目盛にした場合である。(以下同様。)
  • 楕円テータ導関数のグラフ(複素変数)
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楕円テータ関数の対数微分

 ここでは、楕円テータ関数を対数微分した関数
  • 楕円テータ関数の対数微分
を扱う。これら4個の関数は、楕円関数の基本周期平行四辺形によって定まる格子点上に1位の極を持つ有理型関数となる。任意の楕円関数は、上記4個の関数から選んだ複数の和や差で表わせる。またこれらの関数は、Jacobi のゼータ関数・イプシロン関数Weierstrass のゼータ関数に一次関数を加えたものに等しい。

楕円テータ関数の対数微分楕円テータ関数の対数微分

 実変数の楕円テータ関数の対数微分のグラフ。
  • 楕円テータ関数の対数微分のグラフ(実変数)

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  • 楕円テータ関数の対数微分のグラフ(複素変数)
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