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一般超幾何関数
一般超幾何関数
日:一般超幾何関数英:Generalized hypergeometric function,仏:Fonction hypergéométrique généralisée
独:Generalihypergeometrischen funktion
(Gauss の) 超幾何関数、(Kummer の) 合流型超幾何関数を一般化した
を、(Pochhammer の) 一般超幾何関数という。つまり、記号は、Pochhammer 記号が分子に個、分母に個あることを示している。
一般超幾何関数に対して、ガンマ関数因子に由来する不定性を取り除いた 「正規化された一般超幾何関数」
は、数値計算等で好都合なため多用される。
当然ながら、の Pochhammer 記号を分母と分子に等しく有する場合は
となる。また、極限操作によっても
のように異なるクラスの一般超幾何関数に移り変わる。
一般超幾何関数は、階数がである線形常微分方程式
を満たす(乗積記号は、微分演算子の非可換な積として解釈する)。
一般超幾何関数は、積分表示式
で表わされる。また、この他にも様々な積分表示式で表わせる。
一般超幾何関数は、のとき無限多価関数となり、通常はに分枝切断線を置く。のときは超越整関数となる。なお、のときは形式的な表示として他の関数の定義に用いられることもあるが、一般超幾何関数自体は存在しない。
一般超幾何関数は、超幾何関数の場合よりもさらに複雑な種々の積分値や級数総和値の表示、他の特殊関数どうしの関係式、特殊関数の一般論に用いられる。物理学等では、一般超幾何関数が単独で用いられることは少ない。
複素変数における一般超幾何関数のグラフの概形はに似ている。このことはが大きくなればなるほど顕著になる。
以下では、の場合を描画する。すなわち、初等関数や既に述べた特殊関数で表わされる
の場合は取り扱わない。
実変数の一般超幾何関数のグラフ。 順に、①, ②。いずれも、=-4~4 (+0.1)。
複素変数の一般超幾何関数のグラフ。
複素変数の一般超幾何関数のグラフ。
複素変数の一般超幾何関数のグラフ。
実変数の一般超幾何関数のグラフ。 順に、①, ②, ③, ④。いずれも、=-4~4 (+0.1)。
複素変数の一般超幾何関数のグラフ。
複素変数の一般超幾何関数のグラフ。
複素変数の一般超幾何関数のグラフ。
複素変数の一般超幾何関数のグラフ。
実変数の一般超幾何関数のグラフ。順に、①, ②, ③, ④, ⑤, ⑥, ⑦, ⑧。いずれも、=-4~4 (+0.1)。
複素変数の一般超幾何関数のグラフ。
複素変数の一般超幾何関数のグラフ。
複素変数の一般超幾何関数のグラフ。
複素変数の一般超幾何関数のグラフ。
実変数の一般超幾何関数のグラフ。順に、①, ②, ③, ④, ⑤, ⑥, ⑦, ⑧, ⑨, ⑩, ⑪, ⑫, ⑬, ⑭, ⑮, ⑯。いずれも、=-4~4 (+1/9)。
複素変数の一般超幾何関数のグラフ。
複素変数の一般超幾何関数のグラフ。
複素変数の一般超幾何関数のグラフ。
複素変数の一般超幾何関数のグラフ。
複素変数の一般超幾何関数のグラフ。
複素変数の一般超幾何関数のグラフ。
Meijer のG関数
日:MeijerのG関数,マイヤーのG関数英:Meijer G-function,仏:Fonction G de Meijer,独:Meijersche G-funktion
Meijer のG関数は、Pochhammer の一般超幾何関数等をも包含する、さらに一般化された超幾何関数である。換言すれば、初等関数および超幾何関数系の特殊関数は、Meijer のG関数を用いて表わせる。
Meijer のG関数の最初の定義は、1936 年の C. S. Meijer による冪級数を用いた定義であったが、より現代的で完全な定義は、1953年の A. Erdélyi によって導入された、複素平面上の経路積分を用いた次の定義である。その積分表示式は、逆 Mellin 変換と見なすことができる等の理由で都合が良い。
ここに、4組(ベクトル)のパラメータ等は、空集合の場合もあるとする。また、積分値が不定となる場合を回避するため、 を条件とする。特別な定数の組み合わせからなるパラメータによって、整関数になる場合を除き、Meijer のG関数は恒常的にを特異点とする。
なお、歴史的な理由により、関数記号のインデックスはが「下, 上」パラメータの組を参照し、が「上, 下」パラメータの組を参照する順序になっているので注意を要する。
積分経路は、積分端点の取り方によって異なる3種類のタイプがある。いずれの経路も、途中にある極の点列(これは、被積分関数の分子にあるガンマ関数の極に由来する)
の周囲を、前者は時計回り(経路の進行方向に対して右側に極があるよう)に、後者は反時計回り(経路の進行方向に対して左側に極があるよう)に進むものとする。3種類のタイプに応じて、積分の収束範囲や以外に追加発生する特異点にも違いが生じる。
【タイプ1】
複素平面上において、からに至る、虚軸に平行な経路。この場合の積分の収束範囲は、
【タイプ2】
複素平面上において、からに戻るループを形成する経路。この場合の積分の収束範囲は、を前提に、
【タイプ3】
複素平面上において、からに戻るループを形成する経路。この場合の積分の収束範囲は、を前提に、
具体的にの場合について、3タイプの経路を例示すれば次のようになる。複素平面上において、からに至る、虚軸に平行な経路。この場合の積分の収束範囲は、
*ならば、
*かつならば、かつ
となる。ここに、である(以下同様)。*かつならば、かつ
【タイプ2】
複素平面上において、からに戻るループを形成する経路。この場合の積分の収束範囲は、を前提に、
*ならば、すべての有界な
*ならば、
*かつかつならば、
となる。*ならば、
*かつかつならば、
【タイプ3】
複素平面上において、からに戻るループを形成する経路。この場合の積分の収束範囲は、を前提に、
*ならば、すべての有界な
*ならば、
*かつかつならば、
となる。*ならば、
*かつかつならば、
Meijer のG関数は、階数がである線形常微分方程式
を満たす(乗積記号は、微分演算子の非可換な積として解釈する)。
また、Meijer のG関数は種々の関数等式を満たす。特に、単位円の外部と内部をつなぐ反転公式
が成り立つ。
多くの数式処理システムは、直接計算用とともに内部変換処理用として Meijer のG関数を実装している。Mathematica における Meijer のG関数は、特異点がのみである場合は、実軸上の区間に分枝切断線を設定し、さらにも特異点となる場合は、単位円周が分枝切断線として追加される。これは、前述の積分表示式や反転公式等に準拠するための、分枝の合理的な選択方法である。
Meijer のG関数のにおける冪級数展開式は、
となる。この級数は収束する場合であっても、前述の合理的な分枝とは必ずしも一致するとは限らず、別の分枝を表わすことがある。また、でも特異点となる場合、この級数の収束範囲を超えてにも解析接続し、分枝切断線を実軸上の区間およびに置いた Meijer のG関数も定義できる。しかしこの分枝を採用した場合は、反転公式等を満たさない。
当サイトではこの場合に限り、分枝切断線を単位円周に置く通常の関数とともに、に置く関数も描画する(最後にある2種類の関数がこれに該当する)。
実変数の Meijer のG関数のグラフ。順に、①, ②, ③, ④。いずれも、=-5~5 (+0.2)。
複素変数の Meijer のG関数のグラフ。
複素変数の Meijer のG関数のグラフ。
実変数の Meijer のG関数のグラフ。順に、①, ②, ③, ④, ⑤, ⑥, ⑦, ⑧。いずれも、=-5~5 (+0.2)。
複素変数の Meijer のG関数のグラフ。
複素変数の Meijer のG関数のグラフ。
複素変数の Meijer のG関数のグラフ。3番目は、原点付近を拡大したグラフ。
実変数の Meijer のG関数のグラフ。順に、①, ②, ③, ④, ⑤, ⑥, ⑦, ⑧。いずれも、=-5~5 (+0.2)。
複素変数の Meijer のG関数のグラフ。
複素変数の Meijer のG関数のグラフ。
複素変数の Meijer のG関数のグラフ。
複素変数の Meijer のG関数のグラフ。
実変数の Meijer のG関数のグラフ。順に、①, ②, ③, ④, ⑤, ⑥, ⑦, ⑧。いずれも、=-5~5 (+0.2)。
複素変数の Meijer のG関数のグラフ。
複素変数の Meijer のG関数のグラフ。
複素変数の Meijer のG関数のグラフ。
複素変数の Meijer のG関数のグラフ。
複素変数の Meijer のG関数のグラフ。
実変数の Meijer のG関数のグラフ。順に、①, ②, ③, ④, ⑤, ⑥, ⑦, ⑥。いずれも、=-5~5 (+0.2), =-5~5 (+0.2)。
複素変数の Meijer のG関数のグラフ。
複素変数の Meijer のG関数のグラフ。
複素変数の Meijer のG関数のグラフ。
【単位円周上に分枝切断線を置く場合。】
【単位円周上に分枝切断線を置かない場合。】
複素変数の Meijer のG関数のグラフ。
【単位円周上に分枝切断線を置く場合。】
【単位円周上に分枝切断線を置かない場合。】